AD-LIVE2022
©AD-LIVE Project

前回、“痛快群像劇!”という今年のテーマが誕生した理由を聞いた、舞台劇『AD-LIVE(アドリブ) 2022』総合プロデューサー・鈴村健一インタビュー。第2回となる今回は、いよいよ声優2名×俳優1名(またはレジェンド声優1名)の各チームが、どのような狙いをもってキャスティングされていったのか、その理由を直撃! さらに過去公演で「意外だった人」や、鈴村が思う『AD-LIVE』の魅力についても訊いてみた。(全3回)

 

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江口拓也はツッコまれて輝くタイプ

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――今年は“痛快群像劇”ということで、3人×6チームのキャストが『AD-LIVE』に挑みます。この組み合わせを決める際は、どんなことを意識されましたか。例えばキャスト間のバランスをこういう風に取った、というような。

 

声優陣に関しては僕が色々知っているので、「この組み合わせが面白そうだ」とか言いながら組ませていただきました。例えば初日(8/27公演:津田健次郎・畠中祐・和田雅成)なら「畠中祐くんと組むならどんな人がいいかな」と考えたとき、津田健次郎さんが「畠中祐くんはすごく興味深い」と言っていたな、じゃあ今回組んでもらおうかな、と。

江口拓也くん・安元洋貴くん・速水奨さんのチーム(9/18公演)の場合は、江口くんはツッコまれて輝くタイプなので、それをうまくいじってくれる人は誰だろうと考えたとき、安元くんが浮かんだんです。さらに速水さんも入りますから、そのふたりを捌けるのは安元くんだろうと(笑)。ただ去年は安元くんも色々とぶっこんでくれましたから、ぶっこみつつ整えてくれそうだな……なんてバランスで考えていきました。

 

――俳優陣に関してはいかがでしょう。

 

俳優陣に関しては、やはり演出の川尻(恵太)さんに相談して、そのご意見を元に組んでいったというところが大きいです。例えば高橋健介さん(9/25公演:小野賢章・神谷浩史・高橋健介)は、川尻さん曰く「マジで何やってくるかわからない」(笑)。そういう人なら千秋楽にぶっこんだことをしてくれそうだねと。

それから、荒牧慶彦さん(9/17公演:榎木淳弥・島﨑信長・荒牧慶彦)は、俳優陣にいつか出てほしいという相談をしていた頃から名前が挙がっていた方。「彼は絶対『AD-LIVE』を楽しんでくれるし、プロデュースなどもしているので、きっと深く理解してやってくれると思いますよ」と川尻さんからお薦めされていたので、このチームに入れてみました。榎木くんと信長くんのふたりは暴れん坊ですからね(笑)。

 

――このチームは荒牧さんが「うまくまとめてくれるだろう」ポジションなんですね(笑)。

 

そうなんですよ。初登場なのに迷惑かけそうだなって(笑)。

 

――そのポジションは声優陣のどちらかが担われると思っていましたが、そうとも限らないわけですね。

 

このチームは榎木くんがそのポジションなんですが、彼は彼で一筋縄ではいかないタイプなので、おそらくすごいことを考えてくると思うんですよ。本人も「何より普通が嫌い」と言っていましたから。去年も、普通にやればちゃんと終わるはずだったのに、「そうやったら普通に終わっちゃうじゃないですか」とちょっと捻った終わり方にしていたんですよね。なので「荒牧さんすみません、大変だと思うんですけどよろしくお願いします」みたいな雰囲気になっております(笑)。

 

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