いつまでも色褪せない映像の美しさ
――劇場版のアフレコに臨むに当たっては、どのような準備をされましたか。
いろいろと思い出しながらTVシリーズを見返したり、音楽を聴き返したりしました。トリプルH(劇中では結成されずに終わった、陽毬と友人2人による幻のアイドルユニット)の曲は定期的に聴いているんですが、今回新しく曲を収録するということで、振り返りながら聴き返したり、(トリプルHがカバーしている)ARBさんの曲も聴いたりしました。
――トリプルHの新曲があるんですね! トリプルHの歌や主題歌といった音楽をはじめ、ストーリーや映像演出など、本作には多面的な魅力が詰まっています。荒川さんは特にどんなところに惹かれますか?
それは……絞るのが難しいです! 強いて言うなら、映像の美しさでしょうか。何回観ても感動しますし、見とれてしまいます。何年経っても色褪せない。そこが一番、私が魅力を感じているところですね。
――クリスタルワールド(プリンセス・オブ・ザ・クリスタルが登場する異空間)や、中央図書館そらの孔分室などでしょうか。
そうです。あとはTVシリーズの終盤になりますが、陽毬が冠ちゃん(冠葉)を助けるため、クリスタルワールドの骨のような階段を上がっていくシーン。割れた鏡がバーッと散って、その鏡をサンちゃん(ペンギン3号。陽毬と行動を共にしているペンギン)が鉄琴や木琴のように叩いて、音を鳴らしているんです。鏡が割れて散らばるイメージだけならある程度想像できるんですが、それが宇宙のような空間に浮遊していて、音が鳴っている。そういう、音と映像が組み合わさった独特な演出が印象に残っています。ああいう幻想的な世界観は、どうやったら生まれるんだろう……って。
第2回は明日公開予定。お楽しみに!
【プロフィール】
荒川美穂 あらかわ・みほ
12月4日生まれ、宮城県出身。2009年に俳協ボイスアクターズスタジオに入所し、2010年より俳協に所属、2011年に本作でデビュー。主な出演作として、アニメ『悪魔のリドル』英純恋子役、『ユリ熊嵐』百合城銀子役、ゲーム 「スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園」ソニア・ネヴァーマインド役、「アイドル事変」鳳京奏役など。またラジオやナレーションでも活躍している。
作品情報
劇場版『RE:cycle of the PENGUINDRUM』
[前編]君の列車は生存戦略 2022年4月29日(金)公開
[後編] 2022年公開予定
【STORY】
これは、ある兄弟妹と、突然やってきたペンギンと、この世界の過去と未来についての物語である―――。
病気の妹・陽毬の命を救うため、謎のペンギン帽の命令により「ピングドラム」を探す高倉家の双子の兄弟・冠葉と晶馬。自身の運命を信じて日記に書かれた出来事を実現しつづける荻野目苹果。新たな運命を導くため萃果の日記を手に入れようとする夏芽真砂子。大切な運命の人を取り戻すために目的を果たそうとする多蕗桂樹と時籠ゆり。
彼らはそれぞれの運命と大切な人の為に「ピングドラム」を追い続けたのだった。
あれから10年――
かつて運命を変える列車に乗り込んだ冠葉と晶馬が、運命の至る場所からひととき戻ってきた・・・。
【STAFF】
監督:幾原邦彦
副監督:武内宣之
原作:イクニチャウダー
キャラクター原案:星野リリィ
脚本:幾原邦彦・伊神貴世
キャラクターデザイン:西位輝実・川妻智美
色彩設計:辻田邦夫
美術:中村千恵子(スタジオ心)
アイコンデザイン:越阪部ワタル
CGディレクター: 越田祐史(スタジオポメロ)
VFX:田島太雄
撮影監督:荻原猛夫(グラフィニカ)
編集:黒澤雅之
音響監督:幾原邦彦・山田 陽
音響効果:三井友和
音楽:橋本由香利
音楽制作:キングレコード
アニメーション制作:ラパントラック
製作:ピングローブユニオン
配給:ムービック
【CAST】
高倉冠葉:木村 昴
高倉晶馬:木村良平
高倉陽毬:荒川美穂
荻野目苹果:三宅麻理恵
多蕗桂樹:石田 彰
時籠ゆり:能登麻美子
夏芽真砂子:堀江由衣
渡瀬眞悧:小泉 豊
荻野目桃果:豊崎愛生
プリンチュペンギン:上坂すみれ
【予告篇】https://https://youtu.be/gTSJPhPXdxQ
【特報】https://youtu.be/zZh75cznpWI
【劇場版公式サイト】https://penguindrum-movie.jp
【公式SNS】
アニメ公式Twitter:@penguindrum
幾原邦彦監督公式Twitter:@ikuni_noise
アニメ公式Instagram:@penguindrum10th
©イクニチャウダー/ピングループ ©2021 イクニチャウダー/ピングローブユニオン