■ゲームを超えた奇跡を目撃

 ゲームとは言え、これだけダビスタにどっぷりハマると本物の競馬のほうに興味をいだくのは、もはや必然です。

 毎週土日は競馬中継を見るようになった頃、コウカイテイオーならぬ、トウカイテイオーはいまだ現役。何度も骨折などのケガに見舞われながらも現役を続行していたトウカイテイオーが、なんと有馬記念で約1年ぶりにレースに出走するというニュースがありました。

現実もダビスタの中でも、競走馬の最大の敵はケガ

 ダビスタをやっていた人なら、そんな長期休養明けのレースにG1の最高峰である有馬記念を選ぶなんてありえないと思ったはず。少なくとも自分はそう思いました。しかも、この年の有馬記念には、世代交代の波を感じさせる若き実力馬が多数登録。とくに菊花賞を圧勝してきたビワハヤヒデはこの有馬記念も勝って今後は日本最強馬として君臨するだろうと評価され、1番人気に支持されます。

 結果ビワハヤヒデを抑え、1着でゴールしたのは1年ぶりの復帰レースとなったトウカイテイオー。ダビスタであれだけ苦しめられた最強のライバル・コウカイテイオーばりの強さを現実で目の当たりにして、鳥肌が立つほど感動したことが忘れられません。

 一緒に見ていた父は「ダビスタかよ」とぼやいてましたが、ダビスタだってあんな厳しい条件で有馬記念を勝つのは厳しいと思う。

 それ以降、やがて訪れた「ダビスタブーム」に思いきり浸かりながら、大の競馬ファンになっていました。それこそレースのときは競馬場に早朝から並び、大好きな馬の応援幕をパドックに貼りに行くほどに。

 ダビスタをきっかけに競馬の面白さを知り、競馬の魅力にハマったのはおそらく自分だけではないでしょう。その幸せをもたらしてくれたダビスタの生みの親・薗部博之氏、そして今は亡きトウカイテイオーには感謝の言葉しかありません。

(ふたまん編集部)

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『ダビスタ全国版』懐かしのゲーム画面