■異世界を舞台にしたロボットアニメの金字塔!

 アラフォー世代が「異世界アニメ」と聞いてパッと思い浮かぶのは、やはり『聖戦士ダンバイン』でしょう。同作は1983年に放送されたサンライズ制作のロボットアニメで、原作は『機動戦士ガンダム』で知られる富野由悠季氏です。

 作品の舞台は中世ヨーロッパ風の異世界「バイストン・ウェル」。地熱と「オーラ力(ちから)」と呼ばれる生体エネルギーによって支えられるまさにファンタジー世界で、妖精や蛮族といったさまざまな種族が生息。

 その中の「アの国」の地方領主ドレイクがバイストン・ウェル全土の支配をもくろみ、強力なオーラ力を持つ地上人(いわゆる地球人)を召喚。その中の一人が、主人公である東京出身の18歳の青年「ショウ・ザマ」でした。つまり『聖戦士ダンバイン』は「異世界召喚モノ」に当たります。

 ショウはオーラバトラーと呼ばれるメカ「ダンバイン」のテストパイロットになりますが、ドレイクの野望を知ってダンバインとともに離脱。その後は「アの国」の擁する新型オーラバトラーと激戦を繰り広げます。そして「ナの国」の女王を救ったことにより、新型可変オーラバトラー「ビルバイン」を賜るなど、最終的にはバイストン・ウェルの平和のために聖戦士として戦う物語です。

 同作の主軸はロボットアニメでありながら、ダンバインやビルバインといったメカを「聖剣」などの武器に置き換えたら、まさに現在の異世界ファンタジー系ラノベにつながりそうな設定。また、ショウの相棒でもあった「チャム・ファウ」というかわいいマスコットキャラがそばにいる点も、どこか今はやりの異世界アニメに通じるものを感じます。

 ちなみに本作の最大の魅力はそのストーリーにあります。富野由悠季氏が描く物語だけに一筋縄ではいかない展開で、『聖戦士ダンバイン』がどのような結末を迎えるのかは、ぜひ作品を見て確かめてほしいところです!

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4