■あだち充作品からは『タッチ』がランクイン

 全体の9.3%の票を集めて第3位となったのは、あだち充氏による『タッチ』(小学館)。1981年から1986年まで『週刊少年サンデー』で連載され、1985年からスタートしたアニメが大ヒットを記録した同作。双子の兄弟、上杉達也・和也と幼なじみの浅倉南の恋愛をまじえながら高校野球を描いた同作は男女問わず幅広い層から人気を集め、コミックスは単行本や文庫などを合わせ、2004年に総売上1億部を突破した。

 30代40代を中心に票を集めた『タッチ』。「なんだかんだで南ちゃんが好き」(38歳・男性)、「恋愛要素はもちろん、試合展開の描き方がやっぱりすごい」(39歳・男性)、「あだち充の負け試合の描き方が好き。タッチは特に秀逸」(45歳・男性)といった意見が集まった。

 また多くの野球漫画を生み出してきたあだち充氏。20代以下の人からは、『クロスゲーム』『MIX』といった最近のあだち作品への票が目立った。

 第2位(12.6%)となったのは、水島新司氏の『ドカベン』(秋田書店)。1972年から1981年まで『週刊少年チャンピオン』で連載された同作は、神奈川県の明訓高校野球部に所属する山田太郎を中心に、岩鬼正美、殿馬一人、里中智らの活躍を描いた野球漫画。もともとは柔道漫画としてスタートし、単行本7巻から野球漫画へとシフトしたことは意外と知られていない。

 当時流行っていた魔球などの要素はなく、リアルや試合展開を描いた同作。アンケートでも「本格的な野球漫画で、スポーツの知識が深まった」(48歳・男性)、「学園ものとしても楽しめる奥深い作品。試合に人間味が出ている」(50歳・男性)といった声が集まった。また岩鬼、殿馬といった個性豊かなキャラクターへのコメントも目立った。

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