“攻略本バブル”に沸いた時代の「ゲーム攻略本の制作現場」の裏側とは!?の画像
画像は『あつまれ どうぶつの森 完全攻略本+超カタログ』(徳間書店)書影より
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 6月8日付の「オリコン週間BOOKランキング」では、Nintendo Switch用ゲームソフト『あつまれ どうぶつの森』の攻略本が1位、2位を独占。インターネットの普及とともにゲーム攻略サイトが台頭し、攻略本の話題はめっきり少なくなった昨今。かつてゲームの攻略本の制作に携わっていた筆者としては、うれしさがこみ上げてくるニュースでした。

 今でこそゲームの攻略情報は「ネット上で無料で手に入る」のが当たり前になっており、特別な“おまけ付録”等がないと攻略本は売れにくいのが現状です。しかしひと昔前は、攻略本こそが貴重な情報源であり、人気のゲームタイトルともなると単巻で100万部以上売り上げる攻略本が珍しくない時代もありました。

 それこそファミコンの時代から攻略本は売れまくっていたワケですが、自分が制作に携わるようになった90年代中盤から後半にかけては、当時「次世代機」と呼ばれた初代プレイステーションやセガサターン、Nintendo64が次々と登場。ゲームボーイでは『ポケットモンスター』が登場するなど、ゲームの進化とともに攻略本の需要が増し、“攻略本バブル”に沸いた時代だったりもします。

 このとき自分の周囲にいた売れっ子のゲームライターや、ゲーム攻略を担当するゲーマーと呼ばれる人たちは、“打ち上げ”と称してラスベガス旅行に行くほどの羽振りの良さ。今回は、そんな懐かしい時代の攻略本制作現場の裏側を少しばかり振り返ってみたいと思います。

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