■難易度は激ムズ……だからってやらないのはもったいない!
本作を進めていると「すべての残留思念を見終えたはずなのに、全然手記が埋まってない!」なんて事象に陥ることになることでしょう。これは残留思念を見ている人物のこと「だけしか」見ていないために起きてしまう事象です。
もう一度、全員の状況を確認しなおしましょう。見ていないところはありませんか? また、見えているのに「見過ごしている事実」はありませんか? よ~く見てみましょう。
本作のヒントは目の前に堂々とあるのに、視点を変えないと気にも留めないものであったり、よーく見ないと分からないものであったりと様々ですが、これこそが「推理」であるように思います。
残留思念は動画ではないし、画面はずっとモノクロだし、孤独だし、本当に骨太な推理ゲームなので「もう分かんねえよ!」「何が分かんないのかも分からん!」などと何度もくじけそうになります。
ですが、だからこそ真相に迫ったときや発見があったときの「俺、天才じゃん!」感は異常です。すぐに友達に勧めたくなることでしょう。そしてゲームクリア後、この船で起きたことについて、絶対誰かと話したくなります。
推理モノではそれだけで評価がガタ落ちすることもあるオチ、つまり「風呂敷の畳み方」が本作は独特です。
この物語を文字だけで読んだ場合、人によっては「ええ……」となるかもしれませんが、本作を最後までプレイした猛者たちの中に不満を述べるものはおそらくいないでしょう。
文字だけで読んだ場合ではよく分からない物語も、最後までプレイしたものにとっては格好の「推理するための情報」でしかないため、終わった後みんなで考察することが死ぬほど楽しいです。
ほんの少しの情報も漏らせないゲームなのでふわっとしか伝えられませんが、僕のクリア時の感想は、「人間ってこわいな……」でした。これ以上は言いません!
オブラ・ディン号で何があったのか?
彼らが亡くなったことは必然だったのか?
船には「何があって」、「何がなかった」のか?
続きはぜひご自身の目でご確認ください!