現在放送中のドラマ『浦安鉄筋家族』（テレビ東京系）は、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう撮影スケジュールの遅れにより、第７話目以降が延期されることに。楽しみにしていた視聴者にとっては残念なニュースだが、そのかわりに５月２２日から伝説のドラマ『勇者ヨシヒコと魔王の城』の傑作選が放送されることとなった。
同作に出演するムロツヨシのツイッターでは、彼が『ヨシヒコ』で演じたキャラクターがＳＮＳを乗っ取り、勝手に“番宣動画”を公開するというハプニングも起こっている。
『勇者ヨシヒコ』シリーズを見たことがない方のために概要を説明すると、同作は国民的ゲームタイトル『ドラゴンクエスト』シリーズを大胆にオマージュした冒険活劇コメディドラマ。２０１１年、テレビ東京系の「ドラマ２４」の枠で放送されると、深夜ドラマにもかかわらず異例の高評価を受け、そのあと２シリーズも制作された人気作品だ。
『ドラクエ』ではおなじみのスライムやドラキーといったモンスターが登場。魔王や伝説の剣などのアイテム、どこか聞き覚えのある効果音など、『ドラクエ』シリーズをプレイしたことのある人なら思わずニヤリとしてしまう要素が詰まっている。
■低予算をウリにする逆転の発想!?
ここまで聞くと、大人気ＲＰＧをモチーフにした壮大なドラマのように思えるが、実際のところは、驚くほど“チープ”に演出。そもそもドラマのオープニングで“予算の少ない冒険活劇”をうたっており、深夜ドラマの苦しい制作事情を隠しもせず、むしろウリにしている節すらある。
まず出現するモンスターは、あからさまにダンボールで作られているか、お面をかぶった全身タイツの人物が演じるという潔さ。宙に浮いているモンスターは糸で吊るしているのがバレバレで、ボス系の巨大モンスターにいたっては、クオリティの低い紙芝居で表現される始末……。
キャストの着ている衣装や登場するアイテムも本家に似せてはいるものの、どことなくチープ感が漂い、もちろんＣＧなどの凝った演出は皆無といっていい。
ではこのドラマが「面白くないのか？」と聞かれれば、答えは“ＮＯ”だ。
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