新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、現在は劇場も閉館し、上演予定だった多くの2.5次元作品が中止・延期を余儀なくされています。ファンにとっては寂しいかぎりですが、ひとつ朗報が発表されました。
スクウェア・エニックスよりリリースされている、近未来SFアクションゲーム『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』を原作とする2.5次元作品『舞台少年ヨルハver1.0』と『音楽劇ヨルハver1.2』が、5月1日「ニコニコ生放送」にて無料リバイバル配信されるというものです(タイムシフト視聴は5月10日まで)。
2017年にリリースされた近未来SFアクション『ニーア オートマタ』ですが、その人気は根強く、その後も特別版が発売されるなど、日本のみならず海外でも熱狂的なファンを獲得し続けている作品です。
同作に登場するキャラクターは、コスプレイヤーたちからも人気が高く、コミックマーケットをはじめとするコスプレイベントでは、ゲームの主人公“2B(トゥービー)”にふんするレイヤーさんたちを数多く見かけます。
■『少年ヨルハ』『音楽劇ヨルハ』の二軸で明かされる『ニーア オートマタ』の前史
さて、今回リバイバル配信される『舞台少年ヨルハver1.0』と『音楽劇ヨルハver1.2』は、どちらも2018年に上演された舞台作品です。
機械生命体(エイリアン)に支配された地球を取り戻すため、月面人類会議が送り込んだアンドロイド兵士「ヨルハ部隊」の戦いが、それぞれ新作ストーリーで描かれています。
男性キャスト陣で送られる『少年ヨルハ』は、『ニーア オートマタ』からさかのぼること3年前が物語の舞台。ゲームに登場した“9S(ナインエス)”のプロトタイプ、ヨルハ九号を主人公に、設定のみが明かされていた男性型ヨルハ実験部隊「M部隊」の戦いと、「M部隊」を送り出した月面人類会議の計画の一端が明かされます。
この『少年ヨルハ』のストーリーの詳細は伏せますが、ヨルハたちアンドロイドの個性、感情の部分に注目。ゲーム版では感情を持つことを禁じられているヨルハですが、この時点のヨルハたちにはまだその規制はないようで、7人いるヨルハにはそれぞれの個性があります。
人間と大差ない感情を持つがゆえに葛藤、存在理由への疑念を抱き、悲哀と悲劇を生む結果に……。この見ごたえのあるドラマは、カメラの助けがない舞台ならではの緊迫感のある迫力と魅力にあふれています。