舞台『おおきく振りかぶって』ダブルヘッダー公演開幕、西銘駿「2作品って大変!」苦労を明かすの画像
(左から)大橋典之、西銘駿、神永圭佑、佐伯亮、成井豊氏
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 2月14日、ダブルヘッダー公演『おおきく振りかぶって』『おおきく振りかぶって 秋の大会編』の東京公演が開始となり、公演に先立ち東京・池袋のサンシャイン劇場で公開ゲネプロと囲み取材が行われ、舞台に出演する西銘駿大橋典之ら5名と、脚本・演出の成井豊氏、ロックバンド・Base Ball Bearが登壇した。

 同作は2003年より『月刊アフタヌーン』(講談社)にて連載中のひぐちアサ氏による同名コミックを原作とした舞台。投手の三橋廉と、三橋とバッテリーを組む捕手・阿部隆也を中心に、西浦高校野球部の成長を描いている。

 主人公の三橋廉役には『仮面ライダーゴースト』で主人公・天空寺タケル役を務めた西銘駿。三橋とバッテリーを組む阿部隆也は舞台『俺たちマジ校デストロイ』や3月に上演される舞台『ゾンビランドサガ Stage de ドーン!』などに出演する大橋典之が務める。今回の公演では、初演舞台の再演と、「夏の大会編」のその後を描く完全新作舞台「秋の大会編」のダブルヘッダーでの特別公演となる。

(左から)大橋典之、西銘駿

 囲み取材には西銘、大橋とともに榛名元希役の神永圭佑、秋丸恭平役の佐伯亮、脚本・演出の成井豊氏、アニメ『おおきく振りかぶって』第1期OPテーマ「ドラマチック」と新曲「いまは僕の目を見て」の楽曲を提供したBase Ball Bearの小出祐介、堀之内大介、関根史織も出席した。

ーー作中で一番印象に残ってるシーンは?

佐伯「三橋が西浦の仲間と出会って、仲間の存在を感じて日々成長して、強くたくましくなっていく姿は見応えがあると思います。西銘君も熱いものを持っているので見ていただきたい。あと、作中にOPとEDでダンスを踊っているんですけど、再演のほうはBase Ball Bearさんの『ドラマチック』で、新作はGalileo Galileiさんの『夏空』をテーマ曲に踊ってます。高校ごとの良さがよく出ていて、西浦のチーム感あふれるフォーメーションや、敵校のかっこよさや存在感も見ていただきたいと思っております」

ーー神永さんは野球経験者だが、それゆえ苦労したところは?

神永「小学校3年生から中学の途中までやっていて右投げ右打ちのキャッチャーだったんですけど、今回演じる榛名は左投げ左打ちのピッチャーということで、正反対の役が来て。左打ちはしたことあったんですけど、左投げはなかったんで、そこが苦労した点です」

ーー三作を演じて三橋と阿部の関係はどう変化した?

大橋「お互いの信頼度が変わっていったと思っていて。初演は三橋を認めさせて阿部が引っ張っていく感じ。夏の大会では三橋と手を組むことの大切さに気づき、三作目は手を取り合った上での試合運びだったり。お互いの関係が、最初は足し算だったのがかけ算になっていくような相乗効果がどんどん増えていく、そんな変化があるなと思います」

ーーカンパニーの雰囲気は?

西銘「最初に会ったときはぎこちないじゃないですか、やっぱり。でも稽古をしていくうちに、高校が舞台なので、みんな高校生っぽくなっていくというか。ふざけかたも高校生っぽくなっていきますし。稽古してても笑いの絶えない稽古場でした、楽しかったです」

 続いてニューアルバム『C3』をリリースしたばかりのBase Ball Bearの3人が登場。

ーー「ドラマチック」の制作エピソードは?

小出「デビューして2年目の楽曲。『おお振り』に使っていただくため1か月みっちり制作に入って作りました。僕らにとっても名前を知っていただくきっかけになったので、大事にしている曲です」

関根「純粋なスリーピースバンドとして、ロックバンドとしてかっこいいことをしたいなと思って作った曲だったので、まさか舞台で使われるとは思いませんでした。しかもいいシーンで使っていただいて。こんなところで使われるんだって、こちらも新鮮でうれしかったです」

ーー堀之内は高校時代に応援団で甲子園に行ったとのこと。現役時代の思い出は?

堀之内「高校1年生のときに応援団でたまたま行ったんですけど、決勝まで行きまして。『おおきく振りかぶって』自体が高校野球の当時の思い出にドンピシャで、自分の胸にグサッときました。今回印象的なシーンで使われていて、西浦高校の応援団になったような気持ちで使っていただけたらと思っております」

ーーやらかしちゃったエピソードは?

西銘「場当たりのときに僕ら二人とも出ハケを間違えました(笑)。ゲネプロから緊張感持っていかないとなって思いました。1か月に2作品が当たり前の中、7週間のうちに2作品って、計算上でいうとできるなって思ってたんですけど、2作品って大変ですね。同じ期間でも試合シーンは景色が変わらないので、あのシーンとかぶさったとか、そこが鬼門ですね。だからみんなメモ持ってるんじゃないですか? 試合シーンとかの」

大橋「全部書きました。次なんの球が来てボールなのかストライクなのかって。配球も覚えないといけないのが大変」

ーー具体的な“やらかし”は?

西銘「3アウトを守ってるときに次の攻撃に移るんで、そこでハケちゃうんですけど、そのときにちょっと(三橋と阿部の)会話があったはずが、他のシーンとかぶってしまってキレイにバーッといなくなってしまいました(一同笑い)。サス(スポットライト)だけが光って、誰もいない(笑)。試合が止まった瞬間でした」

大橋「本番では絶対ハケないので!(笑)」

 高校生役らしくさわやかで和気あいあいとした囲み取材となった。ダブルヘッダー公演『おおきく振りかぶって』『おおきく振りかぶって 秋の大会編』は、2月24日まで東京・サンシャイン劇場で上演される。

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