数万円から数十万円の値段がつくこともある「レトロゲーム」の世界。そんなソフトがズラリと揃う『ハードオフTOKYOラボ吉祥寺店』の店長にして、自身も大のゲームコレクターである大竹剛氏が、毎回1本のソフトを語るこの連載。今回、ショーケースに並ぶソフトの中から取り上げるのは——?
■お値段およそ30万円!メガドライブのバスケゲーム
ハードオフ大竹店長の「レトロゲームちょっといい話」第54回
『ハードオフTOKYOラボ吉祥寺店』の店長、大竹剛です。前回は、メガドライブのソフトが並ぶ棚から、高額化しているレアソフトを何本か紹介しました。でも、メガドライブには目を引くタイトルがもう1本あります。
それが『NBAプロバスケットボール’94』(1994年/エレクトロニック・アーツ・ビクター)です。当店では現在、箱・取扱説明書つきの完品を29万7000円(税込)で販売しています。
こちらもメガドライブ末期の発売なので、出荷本数自体が少なかったはず。さらに、NBAって世界的には大人気ですけど、当時の日本ではそこまで注目されてなかったんじゃないでしょうか。あまり売れなかったんだと思います。
私は、同じくメガドライブの『NBAプロバスケットボール ブルズvsレイカーズ』(1993年/エレクトロニック・アーツ・ビクター)というシリーズ作品を持っていました。当時の大スター、マイケル・ジョーダン選手が実名で出ていたのを覚えています。そのカートリッジが、メガドライブのほかのソフトとは違う形状だったんですよね。たぶん北米版のメガドライブであるジェネシス用のものが使われていたんだと思います。
メガドライブ後期のソフトには、ほかにもジェネシスのカートリッジを使っているものがチラホラ見られます。この『NBAプロバスケットボール’94』を確認してみると……やはり、ジェネシス用のカートリッジが使われていますね!
ジェネシスと言えば、大好きだったゲームがあります。『BUDOKAN』(1990年/エレクトロニック・アーツ)という格闘アクションで、日本武道館で異種格闘戦が行われるという内容です。
空手、剣道、棒術、ヌンチャクなどなど、いろいろな武闘家が登場するんですけど、空手と薙刀が対戦したりするんですよ。日本ならそんなの絶対ダメですよね(笑)。完全に日本をカン違いしているゲームで、空手家のプロフィール画面で寿司職人が寿司を食べている絵が出たりとか……そういう滑稽さ、エキゾチックさが好きでした。
この『BUDOKAN』、当時東京にいた友達が、地元の新潟に帰ってくるときに持ってきたソフトで、あまりに気に入ったので譲ってもらったんです。そのとき、ジェネシスのカートリッジ形状がメガドライブとは違うってことに初めて気づきました。ちなみに、いまでも大切にしています。


