■3人は一心同体…柱にも屈しない心の強さ

 蝶屋敷の“三人娘”は、いつも行動をともにする姿が印象的だ。小柄で可愛らしい彼女たちが3人そろって行動する様子は、鬼との激しい戦いが描かれる本作において、ホッと一息つける癒しのシーンでもある。

 初登場時は、治療を嫌がって喚き散らす善逸に困惑したり、訓練に悩む炭治郎にモジモジしながら声をかけたりと、控えめで心優しい少女らしい一面が垣間見えた。その等身大の姿もまた彼女たちの魅力だ。

 その一方、訓練のサポートとなれば一転して厳しさも見せる。機能回復訓練でストレッチする場面では、体が柔らかいはずの伊之助が涙を流すほど容赦のない施術をおこない、炭治郎の夜通しの訓練では、呼吸が乱れると布団たたきで叩いて起こすなど一切の妥協を許さなかった。

 鬼殺隊の隊士ではないものの、蝶屋敷の一員として隊士たちを支える彼女たちもまた強い精神力の持ち主なのだろう。その心の強さは、鬼殺隊の最高位である柱に対しても発揮される場面があった。

 前述した「遊郭編」で、天元に連れ去られそうになったアオイとなほを救うため、きよとすみは果敢に抵抗。「とっ 突撃ーー!!」ときよが天元の頭にしがみつき、すみが足をつかんで必死に引き留めたのである。

 一般隊士や「隠」ですら恐れる柱に対し、恐怖に涙しながらも仲間を助けようとする姿にグッときたのは筆者だけではないはずだ。

 彼女たちは、かつて肉親を鬼に殺され、身寄りがないところを蝶屋敷に引き取られた過去を持つ。まるで家族のようにともに暮らす、彼女たちの絆と団結力がよく分かる印象的なシーンだ。

 

 看護師としての役割に加え、隊士たちの訓練のサポートをも担う“三人娘”。その可愛らしい容姿とは裏腹に、時に厳しく、時に優しく隊士たちと接する姿は、炭治郎たちの成長に不可欠な存在だった。

 直接鬼と戦うことはなくても、鬼殺隊の活動において彼女たちの貢献は計り知れない。

 

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