■一点特化型の努力家! “壱ノ型”しか使えない我妻善逸

 炭治郎の同期であり、メインキャラクターの1人である我妻善逸もまた、才能に恵まれなかった剣士である。

 彼は極度に臆病で、物語序盤は女の子にちょっかいをかけたり、幼い子どもに泣きついたりと情けない姿を見せることが多かった。しかし恐怖のあまり気絶するか、眠っている意識のない状態になると、常人離れした強さを発揮するというギャップを持つ。

 そんな彼は「雷の呼吸」の使い手である元柱・桑島慈悟郎に育てられた。女性にだまされて作った借金を慈悟郎に肩代わりしてもらったことをきっかけに、そのまま彼に弟子入りすることになったのだ。

 厳しい訓練に必死に食らいついたものの、善逸が会得できたのは「雷の呼吸」の「壱ノ型 霹靂一閃」のみ。この技は、脚力を極限まで高めた状態で雷のごとく素早く距離を詰め、鬼の頸を一太刀で捉える神速の居合術だ。

 6つある型の1つだけしか会得できなかった善逸に対し、師である慈悟郎は、「一つのことしかできないならそれを極め抜け 極限の極限まで磨け」と助言した。善逸はこの言葉を胸に「壱ノ型」のみをひたすら磨き続け、強敵と対峙するたびに進化を遂げていく。

 「那田蜘蛛山編」で兄蜘蛛と戦った善逸は、窮地に立たされると「霹靂一閃・六連」を生み出し、上弦の鬼と戦った「遊郭編」では、「霹靂一閃・八連」と「霹靂一閃・神速」を繰り出し、上弦の陸・堕姫の頸を斬ることに見事成功している。

 善逸が何度逃げ出そうとも、慈悟郎は彼を見捨てず、励まし鼓舞し続けてきた。その師の熱い想いは、善逸の血がにじむような努力の活力となり、才能がないと言われた彼を上弦の鬼を倒すまでに成長させたのだ。壱ノ型を極めた彼は、最終局面となる「無限城編」でも主戦力として獅子奮迅の活躍を見せる。

 

 今回紹介した3人は、いずれも能力や体格に恵まれなかったものの、独自の方法で活路を見出してきた剣士たちだ。荒技で新境地を見出した玄弥、自分らしい道で柱まで上り詰めたしのぶ、そして一点集中で技を極めた善逸。彼らの戦いぶりを見ると、才能だけがすべてではないことを再認識させられる。

 

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鬼滅の刃 1
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