ホラーゲームの大金字塔『バイオハザード』シリーズの最新作『バイオハザード レクイエム(以下、レクイエム)』が発売されて3ヵ月。全世界の販売本数は600万本を超え、まさに世界的な大ヒットゲームとなっている。
そこで今回の『宇内梨沙「ひねもすぬまりぬまりかな」』は特別編! 『バイオハザード』シリーズを心から愛し、最新作の『レクイエム』も最高難度「Insanity」をプレイするほどやり込んでいる宇内さんがカプコンの開発スタッフに直撃インタビュー! 本作プロデューサーの熊澤雅登さん、リードゲームデザイナーの深澤健司さんに、『レクイエム』のことを根掘り葉掘り聞いた!
【後編/全2回】
※本記事は『バイオハザード レクイエム』の内容を含みます。
【ゲスト】カプコン『バイオハザードレクイエム』スタッフ
プロデューサー・熊澤雅登氏
リードゲームデザイナー・深澤健司氏
■「療養所」怖すぎませんか……!?
宇内梨沙(以下、宇内):今回、私が最も印象に残っているステージが、序盤の「療養所」でした。特に恐怖演出という点においては、療養所と地下がとても印象的で、多くのプレイヤーも高い評価を寄せていましたよね。このステージ設計においてはどんなところをこだわられていたのでしょうか。
深澤健司氏(以下、深澤):療養所ステージの地上階については、過去の『バイオハザード』の洋館や『バイオハザード2』の警察署をモチーフにして、当時の体験を現代版にしたものを作っていこうという意図がありました。最初に通ったときにゾンビを排除して安全を確保したのに、何度も来るとやがて死体がブリスターヘッドに変異して再び危険な場所に変わってしまう。同じ道を通ることの恐怖感や新鮮味をしっかり感じられるようにしていきました。
宇内:非常に怖かったです! 狭い通路を通るときに、ゾンビを無視するか、倒していくのか、初代『バイオハザード』のときの体験を思い出しました。過去のシリーズを彷彿させるという意味では、ラクーンシティのパートも印象的でした。過去のインタビューでは、「R.P.D.」(ラクーン市警)パートは「思い入れがないという人や、最近『バイオハザード』を始めたというプレイヤー」にも配慮したバランスにしている、というお話がありました。こちらはどんな思いで作られたのでしょうか。
深澤:逆質問になってしまうんですけれども、宇内さんは「R.P.D.」パートの探索の分量をどのように感じていましたか?
宇内:「R.P.D.」はすごく神聖な場所なんだなと感じました。過去に一度探索し尽くされて、破壊された街ですから、もう一度探索することは難しい。これ以上は踏み込めない、踏み込ませない場所がある……そういう神聖な場所として描こうとされているんだなと受け止めましたね。
深澤:確かに、そういう一面はあったのかなと思います。開発現場では「R.P.D.」パートのコンセプトは「思い出探索」と言っていました。実は、このパートを考えるにあたって、初代『バイオハザード』や、『バイオハザード2』『バイオハザード RE:2』を手がけたメンバーなど、当時の開発陣や関係者を集めて、「R.P.D.」の思い出や当時のいろいろなネタを出す場を設けたんです。
宇内:そうなんですか! 当時の関係者の方にもリサーチされていたんですね。
深澤:はい。そして、そこで出たアイデアをまとめて、最終的にディレクターの判断で現在のかたちになりました。だから、過去の『バイオハザード』シリーズをプレイしている方々がエモさを感じるような、当時の思い出を壊さないようなバランスになったかと思います。
宇内:あのレベッカの写真とか、そういう懐かしい表現はそうやって生まれたんですね!


