『機動戦士ガンダム』には、リアリティあふれる個性豊かなメカが多数登場。モビルスーツやモビルアーマー、航空機や艦艇に至るまで、バリエーションに富んだ機体たちが存在した。
中でもアニメの第1話から登場し、最終話で爆発して沈むまで乗組員にとっての“帰るべき場所”だった「ホワイトベース」は、主人公のアムロ・レイが乗るガンダムと並んで視聴者にとっても印象深い艦ではないだろうか。
ホワイトベースの正式な艦種は、「ペガサス級強襲揚陸艦」という。一年戦争時の地球連邦軍の宇宙用の艦艇として初めてモビルスーツを搭載し、両舷には発進用のカタパルトを備えている。両脚を伸ばした馬のように見える独特の形状から、ジオン公国軍の兵士が「木馬」と呼ぶ場面もあった。
そしてホワイトベースはペガサス級の2番艦であり、一年戦争を舞台にした作品の中にはさまざまなペガサス級の艦艇が登場する。そこで今回は『ガンダム』関連の映像作品に登場した、ホワイトベース以外のペガサス級強襲揚陸艦を紹介しつつ、その活躍ぶりを振り返ってみたい。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■連邦の最新鋭MSを擁したペガサス級
OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』には、ペガサス級の艦艇である「グレイファントム」が登場。グレイファントムはペガサス級強襲揚陸艦の5番艦(資料によって諸説ある)とされ、ホワイトベースからさらなる改良が随所に加えられている。
ホワイトベースの全長が262mなのに対し、グレイファントムは305mに延長。艦橋部分も独自の形状に変更されており、モビルスーツの運用などを含めて実験艦の色が強かったホワイトベースと比較して、より実戦向けに改良が施されている。
『機動戦士ガンダム0080』の劇中、グレイファントムはガンダムNT-1を受領するためにサイド6に到達。しかし、ジオン公国軍の特殊部隊「サイクロプス隊」がNT-1を狙ってリボー・コロニーを襲撃したため、それを迎撃するためにグレイファントムもコロニー内に入った。
グレイファントムに所属するスカーレット隊は、ジム・コマンド、ジム・スナイパーII、量産型ガンキャノンといった最新鋭の機体を擁する。しかし、そのスカーレット隊はジオンのケンプファーの攻撃を受け、あっという間に全滅してしまった。
もちろんグレイファントムには連装式偏向型メガ粒子砲をはじめ、高火力の武装がそろっていたが、攻撃対象がコロニー内にいたため使用できず。
グレイファントムが擁するスカーレット隊が不甲斐なく敗れる展開に肩透かしを食らった視聴者も多いと思うが、出撃した機体を見るかぎり、最新鋭の高性能機がそろっていた。それに加えてガンダムNT-1の受領という重要任務を請け負っていたことも考えると、その乗組員やパイロットが無能ぞろいというのも不自然だ。
連邦側が中立コロニーとの条約やルールなどを遵守した結果、それを無視したジオン機に鮮やかな奇襲を食らってしまった……と見たほうが自然なのかもしれない。
ちなみにOVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』にもグレイファントム、もしくはその同型艦がコンペイトウでの観艦式に参加。そこでガンダム試作2号機が敢行した核攻撃により、艦は消し飛んでいる……。


