『冬のなんかさ、春のなんかね』成田凌演じるゆきおの「達観と無関心」が同居する名演技【かんそうの週刊ドラマレビュー】の画像
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 ブロガーのかんそうさんが毎週1回『ふたまん+』にてお送りする、ドラマへの熱い“感想”。今回は、ドラマ『冬のなんかさ、春のなんかね』(日本テレビ系)最終回の成田凌さんについて語ります。

『冬のなんかさ、春のなんかね』とんでもないドラマだった。マジでとんでもなかった。

 最終回の美容室のシーンで、すべてが爆発した。最後の最後で覚醒したのは、紛れもなく成田凌だった。

 杉咲花演じる文菜と、成田凌演じるゆきお。最後に残された二人が、まるで世界の終わりみたいな静けさの中で会話を交わす。あの空気感、息苦しいほどの生々しさと、どこか投げやりな軽やかさが混じり合った独特の雰囲気は、このドラマの集大成そのもの。

 完全に最終回は『凌のなんかさ、凌のなんかね』だった。

 特に度肝を抜かれたのは、この会話だ。文菜が泣き笑いのような顔で自分の矛盾を吐き出す。

「なんかこれも、ウソだと思われちゃうかもしれないけど。私はゆきおのことが一番大切で。一番失いたくなくてね。そう。それなのになんで裏切るようなこと何回もしちゃったんだろって…。ちょっと…自分でも説明つかなくて…フフフ……」

 その告白は、痛々しいほどに正直で、だからこそ胸が締め付けられる。文菜はいつもこうだ。自分の気持ちを一生懸命言葉にしようとするのに、結局自分でも整理しきれなくて、笑ってごまかしてしまう。

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