■商魂たくましい「新時代のニュータイプ」

 『Zガンダム』の続編であるアニメ『機動戦士ガンダムZZ』も、ガンダムの強奪を試みるところから物語がスタートする。カミーユらの乗った戦艦「アーガマ」は、サイド1の「シャングリラコロニー」へ寄港した。

 そのシャングリラで暮らす主人公のジュドー・アーシタは、仲間とともにジャンク屋を営んでいた。学校にも行かず、生きるために日銭を稼いでいたジュドーには、「妹を山の手の学校に通わせる」という目標がある。

 そんな中ジュドーは、ティターンズの生き残りであるヤザン・ゲーブルと出会う。そして彼にそそのかされ、アーガマにあるモビルスーツを奪取するために行動する。

 混乱に乗じてZガンダムに乗り込んだジュドーは「何しろガンダムらしいから、高く売れるよ!」と発言。しかし平然と人を殺すヤザンのやり方に反発したジュドーは、プチモビルスーツに乗るヤザンを退けたのちに、Zガンダムを置いて立ち去った。

 ブライトらがあっさりZガンダムを奪われた理由は、この時のアーガマにはケガ人が多く、人員不足だったことも要因として考えられる。また、精神崩壊しているカミーユの魂が、なぜかジュドーをZガンダムに導くような描写もあり、希代のニュータイプ同士が共鳴したのかもしれない。

 一度はZガンダムを残して去ったジュドーだが、機体の奪取自体は諦めておらず、何度もアーガマに潜入。その結果、才能を買われて正式なパイロットとしてスカウトされることになるのだ。

 ガンダムが盗まれた原因は作品によってさまざまだが、妹をいい学校に通わせるために盗んだのはジュドーくらいだろう。


 今回は『ガンダム』シリーズにおける定番展開である「ガンダム強奪事件」について、その経緯も含めて振り返ってみた。ガンダム好きの皆さんにとって「盗まれたガンダム」といえば、どのケースが印象深いだろうか。

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