■動物世界で描かれる残酷な社会『BEASTARS』

 続いての作品は、板垣巴留さんの同名漫画を原作としたアニメ『BEASTARS』。肉食獣と草食獣が共存する世界を舞台に、心優しいオオカミの少年レゴシが、学園で起きた食殺事件や、ウサギの少女ハルとの出会いを通し、自分の本能と社会の偏見に向き合っていく。

 ビジュアルだけ見ると「動物キャラの学園もの」に映るかもしれないが、実際は偏見や差別、階級社会といった重厚なテーマをはらむ群像劇だ。2026年3月には「FINAL SEASON」Part2も配信され物語が完結。第1期・第2期は他のプラットフォームでも見られるが、最終章はNetflixだけの独占配信となっている。

 作中では、肉食動物と草食動物の対立、動物の本能と理性、欲望といったテーマが流れ、主人公のオオカミ・レゴシ、小悪魔系のウサギのハル、誇り高く生きるアカシカのルイを中心に物語が進んでいく。3DCGによる表現ゆえに、動物ごとの体格差や視線の高さといった要素が生々しく描写され、表情や仕草の細かさは作中の緊張感を支えている。

 原作漫画の世界累計発行部数は1000万部を突破。アニメのレビューサイトやSNSでは「単純な善悪論にいかないのがいい」「可愛いんだけどCGだからかめっちゃ怖い…」など、見た目に反して骨太なドラマである点が高評価を得ていることがわかる。

 物語が完結した今こそまとめて見やすく、学園ドラマとしても社会派作品としても見応えのある一作。独特な世界観で繰り広げられる、登場人物たちの葛藤や関係性にも引き込まれるはずだ。

■令和を代表する近未来SFアニメ!『サイバーパンク: エッジランナーズ』

 最後に紹介するのは『サイバーパンク: エッジランナーズ』。アニメ制作は株式会社トリガー、監督は『天元突破グレンラガン』などでも知られる今石洋之さんが担当している。テクノロジーと人体改造が一般化した巨大都市を舞台に、貧しい少年・デイビッドが、アウトローの傭兵「エッジランナー」として生きる道を選ぶオリジナルアニメシリーズだ。

 物語の舞台は、ポーランドのゲーム会社、CD PROJEKT RED開発の『Cyberpunk 2077』の世界を踏襲しているがストーリー自体は独立しており、原作ゲーム未プレイでも問題なく楽しめる。制作者インタビューでも「ゲームを遊んでいない人でも主人公たちの感情の動きがわかるように意識した」と語られており、全10話と1クール未満で完結するため、最後まで一気に楽しみやすい。

 アングラな世界観や派手なアクション、人体改造といった要素に加え、ナイトシティという舞台も相まって、近未来SFのスタイリッシュさが存分に楽しめる本作。国内外の視聴者にも非常に好評で、世界中のファン投票と専門家の審査で行われる「Crunchyroll Anime Awards 2023」ではアニメ・オブ・ザ・イヤーを受賞。本作の配信後には、舞台となった『Cyberpunk 2077』のプレイヤー数も急増し、4週間連続で100万人以上のプレイヤーがゲームに訪れたことも話題になった。

 そして2025年7月には新作『エッジランナーズ2』の制作が正式発表された。全10話で進むスピーディーな展開ながら、見終えたあとの余韻は重く、近年生まれたSFアニメの中でも特に高い評価を得た作品として知られている。

 

 配信アニメは数が多いが、今回挙げた作品はいずれも話題性だけでなく、物語や演出の面でも高い評価を得た作品がそろっている。これらはNetflixでしか見られない作品ばかりなので、そろそろ解約を考えている人にこそ、チェックしてみてほしい

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