『花のち晴れ』に『無限の住人』、『BLEACH』も…まさに七変化! 杉咲花が実写化作品で魅せた「神演技」の画像
『冬のなんかさ、春のなんかね』(C)日本テレビ

 NHK連続テレビ小説『おちょやん』(2020年〜2021年)にて、大阪・道頓堀を舞台に苦難を笑いと涙で乗り越えるヒロインの生涯を演じきり、日本中を感動の渦に巻き込んだ杉咲花さん。現在放送中のドラマ『冬のなんかさ、春のなんかね』でも、心の機微を捉える繊細な表現力は健在である。

 そんな彼女のこれまでの歩みを振り返ると、誰もが憧れる正統派美少女から過酷な運命に立ち向かう剣士まで、漫画実写化ならではの一筋縄ではいかない難役を見事に演じ分け、驚くほど高い適応力を発揮してきたことが見えてくる。

 今回は、杉咲花さんが挑んできた印象深い実写化作品を振り返っていきたい。

※本記事には各作品の内容を含みます

■『花男』の新章を背負った覚悟『花のち晴れ』江戸川音

 2018年に放送された『花のち晴れ~花男 Next Season~』は、杉咲さんにとって連続ドラマ初主演という記念すべき一作である。

 本作は、神尾葉子さんの代表作『花より男子』の正統な続編であり、伝説の4人組「F4」が卒業してから10年後の英徳学園を舞台に描かれる物語だ。杉咲さんは元社長令嬢でありながら、現在は庶民として懸命に生きる主人公・江戸川音を演じ、新たな『花男』の世界を切り開いた。

 主演を務めることが決まった杉咲さんは、“小さい頃から見ていた花男の学校に行けるのが嬉しい”と語るほど、本作への思い入れはひとしおだったという。役作りにあたっては、トレードマークでもあったロングヘアを約30cmカット。前作で井上真央さんが演じたヒロイン・牧野つくしと同じ、えんじ色のジャケットとチェックのスカートが特徴的な英徳学園の制服を着用し、新章のヒロインとして強い覚悟で撮影に挑んだ。

 物語の軸となるのは、平野紫耀さん演じる「C5」のリーダーで、横柄ながらもどこか憎めない神楽木晴と、中川大志さん演じる優しく非の打ち所がない婚約者・馳天馬との三角関係である。対照的な2人の間で揺れ動き、葛藤し、ときに涙しながらも前を向く音の姿を、杉咲さんは持ち前の表現力で丁寧に描き出した。

 また、本作をきっかけに大ブレイクを果たした今田美桜さんが演じる真矢愛莉との関係性も見どころの1つだった。当初は激しく対立する2人だったが、次第に芽生える奇妙な友情模様も非常に印象深かった。

■原作の可憐さをそのままに…子役時代に演じた美少女『まるまるちびまる子ちゃん』城ヶ崎姫子

 実は杉咲さんは「梶浦花」名義で子役として活動していた経緯を持つ。そのキャリアの初期にあたるさくらももこさん原作『ちびまる子ちゃん』の実写ドラマ版『まるまるちびまる子ちゃん』(2007年〜2008年)にも、当時9歳で出演している。

 さまぁ~ず三村マサカズさんが父・ひろし、モト冬樹さんが祖父・友蔵を演じたことでも話題となった本作で、杉咲さんが演じたのは、まる子のクラスメイト・城ヶ崎姫子だ。

 第1話から登場した杉咲さんは、カールしたツインテールに、上品な水色のワンピースという姿で、原作における「クラス一の美少女」という設定をそのまま現実世界へ具現化したかのような可憐さであった。

 物語では、伊藤綺夏さん演じるまる子を中心に、たまちゃんやとし子ちゃんといった友達たちと行動を共にする場面が多く描かれており、原作の『ちびまる子ちゃん』らしいコミカルでほのぼのとしたやり取りが微笑ましかった。

 お嬢様らしい品のある佇まいと、ふとした瞬間にのぞかせる年相応の無邪気な表情。城ヶ崎姫子を演じるあどけない彼女の姿からは、のちの飛躍を予感させる確かな輝きが感じられる。

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