こんな最期は嫌!『ジョジョの奇妙な冒険』カーズに『幽☆遊☆白書』戸愚呂兄、『NARUTO』飛段も…バトル漫画に登場する「不老不死キャラの不幸すぎる末路」の画像
ジョジョの奇妙な冒険 Vol.9 (紙製スリムジャケット仕様)(初回限定版) [DVD] (c)荒木飛呂彦&LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険THE ANIMATION PROJECT

 決して朽ちることなく、永遠に生きることを許された「不老不死」。多くの物語で語られてきたこの概念は、漫画作品においても度々、死を超越した究極の肉体を持つキャラクターとして描かれてきた。

 生命の根底を覆す理想の能力だが、一方で不老不死を手に入れたキャラクターの多くが、皮肉にも決して報われることのない悲劇的な結末を辿っている。

 思わず読者までもがいたたまれなくなってしまう、不老不死を手にしたキャラクターの悲しき末路を見ていこう。

 

※本記事には作品の核心部分の内容を含みます

 

■死ぬことすら許されない…『ジョジョの奇妙な冒険』カーズ

 過去から続くとある一族の因縁と、世代を超えて受け継がれていく意思と戦いを描いた荒木飛呂彦氏の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』。部ごとに舞台となる時代や国、主人公が変わる本作において、第2部で最大の敵として立ちはだかったのがカーズである。

 カーズは、主人公のジョセフ・ジョースターらの宿敵として立ちはだかる「柱の男」たちのリーダー格で、あらゆる恐怖の克服を目標に掲げ、物語のなかで暗躍していく。

 人間離れした身体能力と狡猾な知能でジョセフらと攻防を繰り広げていく彼は、物語終盤、ついに悲願であった「究極の生命体(アルティミット・シイング)」への進化を果たした。

 カーズは、これまで弱点だった太陽を克服。溶岩に落ちても死なず、無酸素状態、絶対零度にも耐えうる無敵性を獲得し、ジョセフのみならず読者たちを大いに絶望させた。しかし、この無敵性こそが彼の破滅の引き金となってしまう。

 ジョセフとの死闘の末、火山の噴火に巻き込まれたカーズは、その勢いで宇宙空間に放り出された。だが、真空の世界であっても、究極生命体である彼を殺すことはできない。

 当初は余裕綽々で地球に帰還しようと画策するカーズだったが、ここで大きな落とし穴が。宇宙での真空状態では肉体、血液、空気などあらゆるものが一瞬で凍結するため、瞬く間に身動きが取れなくなり、方向転換すら不可能となったのである。

 究極生命体ゆえに死ぬことができず、かといって動くことも地球に戻ることも叶わない。カーズは永遠に孤独のまま、宇宙を漂い続けることになったのである。

 作中の「死にたいと思っても死ねないので ─そのうちカーズは 考えるのをやめた」という一文は、不老不死に与えられた最も残酷な展開だといえそうだ。

■邪念樹がもたらす無間地獄『幽☆遊☆白書』戸愚呂兄

 霊界探偵となった中学生が、妖怪との激闘を繰り広げる冨樫義博氏の漫画『幽☆遊☆白書』。死後の世界や魔界を舞台とする本作には、人智を超えた力を持つ能力者が多数登場するが、なかでもその不死性を活かし活躍したのが、戸愚呂兄弟の兄であろう。

 筋骨隆々とした弟とは対照的に、長い髪を持つ小柄な優男として描かれる戸愚呂兄。彼は、自身の体を自在に変化させる「武態」の能力を駆使し、致命傷すら瞬時に無効化する驚異的な再生能力を誇っていた。体を斬られようが、全身を砕かれようが、細胞一つから復元できるその生命力は、まさに不老不死に極めて近いものであった。

 「暗黒武術会編」以降もそのしぶとさで幾度となく姿を現わす戸愚呂兄だったが、蔵馬との一戦が彼に悲劇的な結末をもたらす。

 蔵馬は、接近した生物に幻覚を見せ、触手で束縛し生命力を吸い続ける魔界植物「邪念樹」の種を戸愚呂兄に植え付けた。

 本来、邪念樹に絡めとられた生物は生命力を吸い取られ、幻覚を見ながら絶命してしまうのだが、戸愚呂兄は不死身のため、本来訪れるはずの「死」という終わりが存在しない。結果として、彼は蔵馬を倒せない恐怖という幻覚を見たまま、身動きを封じられ、永遠に生命力を吸い取られ続けることとなった。

 決して死ぬことなく、蔵馬と戦う幻覚に惑わされ続ける様は、まさに無間地獄。独自の切り口で不死身の敵を倒した蔵馬の活躍もさることながら、戸愚呂兄に課せられた終わることのない責め苦に、思わず身震いしてしまう。

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