■毒キノコで危うく死ぬところだった!?
season23第4話「2つの顔」は、右京がキノコの毒を吸引して昏倒してしまうエピソードである。
事件の発端は、ある廃墟ビルで2人の男性の死体が発見されたことだ。1人は心臓発作で亡くなったと見られ、もう1人の死因は絞殺だったが、なぜかその体には光るキノコが生えていた。右京が興味を持ったのは、もちろん「死体に生える光るキノコ」である。
捜査を進めるうち、このキノコは「ペスタロチオプシス・トニトルス」という非常に希少なキノコだと判明する。右京はとにかくこのキノコが気になってしょうがない。そして、その魅力に引き寄せられるように、鑑識が採取していたキノコの入った密閉容器を開封してしまう。
すると天地がひっくり返ったように、右京は昏倒。その時の表情は、明らかに正気を失ったものだった。
その後、右京はなぜか雷が轟く中を歩いていた。遠くで薫が何度も右京を呼んでいる。彼の声に反応して右京が目を覚ますと、そこは警察病院の処置室で、薫が涙ながらに「死にかけたんですよぉ右京さん」と教えてくれた。
好奇心を抑えられずに臨死体験までしてしまうとは、“細かいことが気になる”右京らしいエピソードだ。しかし、この「ペスタロチオプシス・トニトルス」は、冗談では済まされないほどの毒性を秘めていた。右京は自らが死にかけたことで、事件の真相を見抜いてしまう。
実は、被害者のうち心臓発作で亡くなった男性は、キノコの毒性によって心臓発作が誘発されたのだった。なんとこのキノコは、生物兵器として使えるレベルの毒キノコだったのである。それを考えると、右京はよく生きていたなと背筋が冷たくなってしまう……。
いくらピンチに陥ろうと、頭さえ働けば真相にたどり着いてしまう右京。そして右京が動けない状況でも、それぞれ自分のできることをこなす歴代相棒たち。どんな状況でも特命係は止められないことが、こうしたエピソードでは痛感させられる。
右京が危ない状況の時こそ、その抜群のコンビネーションが発揮される。右京が大ピンチに陥るエピソードには、『相棒』の面白さが詰まっていると言えるだろう。


