「吐くほど大変だった」声優デビュー40周年・森川智之の転機となった『宇宙の騎士テッカマンブレード』と『ベルセルク』の画像
森川智之 (C)AXLONE

 2025年10月から放送されているアニメ『野原ひろし 昼メシの流儀』。原作は、『クレヨンしんちゃん』のスピンオフとして野原ひろしの昼メシにスポットを当てた漫画で、『クレヨンしんちゃん』本編とは一味違う魅力を放つひろしの存在感やセリフが、多くのファンを楽しませてきた。今回はそんなひろしを演じる声優・森川智之さんにインタビュー! 声優仲間とのランチ事情や森川さんの“流儀”に迫った。

【第2回/全2回】

 

ーー『野原ひろし 昼メシの流儀』は、観ているとお腹が空くアニメですが、森川さんもアフレコ中にお腹が空くことはありますか?

森川 お腹、減るんですよ! 実写で料理のカットが入るじゃないですか。そのシーンで「おお〜、うまそうだな〜」と声を当てると、お腹がぐーっと鳴るんです。ちゃんとごはんを食べてからアフレコに入るのに。もうパブロフの犬状態(笑)。食べているのにお腹が空くなんて、すごいなあと思います。

ーー画の力ってすごいですね。

森川 実写のカットは、ちゃんとスタッフさんが作ったものなんです。ちゃんと作ってちゃんと実食をしていると説明されたんですが、「あ、ここには出てこないんだ……」とちょっと残念な気持ちにもなりますね(笑)。

ーー収録後、触発されて食べに行ったものはありますか?

森川 カレーは「カレーの流儀」の収録後に限らずよく食べに行きますが、これから食べたいと思っているのは「沖縄そば」と「トンテキ」です。あ! そうだ、「ビリヤニ」は食べたんですよ。ビリヤニ、僕は知らなかったんですよ。収録前に「今日はビリヤニです」と言われて、「え……?」と。

 そうしたらスタッフの方から「最近、結構人気なんですよ」と言われて。そのあとコンビニに行ったら売っていて、「おお! そうか、自分が見ていないだけだったんだな」と人気ぶりを知ることができました。で、食べてみたんです。あと、「回転寿司」も収録後に限らずよく行きます。

ーー森川さんは今年9月25日まで「はま寿司」のタッチパネルのナレーションを担当していましたよね。

森川 そうなんですよ。花江(夏樹)くんがメインでやっいて、僕は第4弾の「選べる!タッチパネル声優ナレーション!」をやらせていただきました。収録のとき、「何パターンか録りましょう」と言われて、その中で「気のいいお父さん風で」と要望があって「いらっしゃいませ!」「何になさいますか?」とか言っていたんですが、全部録り終えて「ちょっと待てよと。あの声は完全にひろしだったぞ!?」と気づきまして(笑)。

 まあそれは採用されませんでしたが、そんなこともあり回転寿司にはよく行きます。

ーー声優仲間の方たちとランチすることもありますか?

森川 そうですね。5年以上前、劇場版『クレヨンしんちゃん』のとき、みんなで集まって収録したんです。それで、50人くらいでのランチタイムがあるんですよ。お弁当が出るんですが、とある天気のいい日で、スタジオの屋上でみんなでお弁当を広げて食べたことがありまして、あれはすごくいい思い出ですねえ。

ーーピクニックみたいですね!

森川 そう、大人のピクニック。みんなが同じものを食べるというのもいいんですよね。一体感が生まれて「さあやるぞ!」という気分になってくるんです。

ーーステキな光景ですね。対象的に、1人でのランチ時、ひろしのような流儀はありますか?

森川 僕はそんなにこだわりがないんです。時間が許せばなんでもいいし、みんなと食べるときはイニシアチブを取る人に任せちゃうし。会社の近くに海鮮丼のお店があるのでよく食べますが、ひろしのようにマグロへのこだわりはないし。川口と同じように、「いっぱい入っているほうがいいな!」と、種類が豊富な海鮮丼を頼んじゃいます(笑)。

ーーひとりで海鮮丼を食べるとき、頭の中でどんなことを喋っていますか?

森川 「どうやって写真を撮ろうかな」ですかね(笑)。「これをインスタにアップするとき、どうやって撮ったら美味しそうに見えるかな」と。食べる前に映えを気にして、写真を撮って「よし」となってから食べます。

 海鮮丼はカラフルだからいいんですが、カレーは難しいんですよね。一色だから。ルーだけ撮ってもなあ……とか考えています(笑)。

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