『赤・緑』ミュウツーに『金・銀』三犬、『ルビー・サファイア』レックウザも…『ポケットモンスター』捕獲難易度が高すぎた「伝説ポケモンたち」の画像
ゲームボーイソフト『ポケットモンスター赤』(任天堂) 写真/ふたまん+編集部 (C)1995 Nintendo/Creatures inc./GAME FREAK inc.

 「ゲットだぜ!」のフレーズでおなじみの国民的RPG『ポケットモンスター』シリーズは、ポケモンを捕まえるのも楽しみの1つである。とくに、1つのセーブデータに1匹しか登場しない「伝説のポケモン」の捕獲は、多くのプレイヤーにとって大きな挑戦と言えるだろう。

 他とは一線を画す伝説のポケモンはとても捕まえにくく、だからこそやりがいがあるのだが、なかには「無理ゲー!」と言いたくなるほど理不尽な仕様を持つポケモンも存在する。強すぎて捕まえにくかったり、そもそも出会うまでが大変だったり……そんなポケモンほど、プレイヤーの思い出に残りやすいものだ。

 そこで今回は、平成時代のレトロな『ポケモン』シリーズから、捕まえるのに苦労させられた伝説のポケモンを紹介しよう。

 

※本記事には各作品の内容を含みます

 

■マスターボール最有力候補『赤・緑』ミュウツー

 まずは初代『ポケットモンスター 赤・緑』から、クリア後に登場する伝説のポケモン・ミュウツーだ。当時プレイしていた人にとっては今も変わらない「最強」を象徴する1匹だろう。

 ミュウツーは殿堂入り後に解放される「ハナダのどうくつ」の最奥にいるため、出会うにはまずストーリーをクリアしなければならない。それだけでも一苦労だが、実際に戦ってみると、今までのバトルが前座だったと思わされるほどの苦戦を強いられることになる。

 第一、ミュウツーはレベルが非常に高い。四天王とチャンピオンを倒して殿堂入りするだけなら、ポケモン6匹のパーティの平均レベルが50程度あれば十分だ。

 一方、ミュウツーのレベルは50をはるかに超える70。チャンピオンの切り札でさえレベル65なのだから、いかに飛び抜けているかがわかるだろう。

 しかも、ミュウツーのタイプは当時ほとんど弱点がなかった「エスパータイプ」な上、高火力の“サイコキネシス”をガンガン使ってくるから、並のポケモンでは歯が立たない。それに耐えながらがんばって体力を削っても、待っているのは全回復技の“じこさいせい”……。殿堂入り直後にミュウツーに挑み、すごすごと逃げ帰った人もいるのではないだろうか。

 当時、ミュウツーを捕まえる最善の方法は、どんなポケモンでも必ず捕まえられる「マスターボール」を戦闘開始直後にいきなり投げることだった。戦う気すらためらわせるミュウツーは、間違いなくあの時代の“最強”といえよう。

■『金・銀』エンテイ・ライコウ・スイクン

 捕獲が大変な伝説ポケモンならば、「ポケットモンスター 金・銀』のエンテイ、ライコウ、スイクン、通称「三犬」も忘れられない。

 この3匹は、ゲームの舞台である「ジョウト地方」を高速で徘徊しており、主人公と同じ位置に彼らがいる時だけ、草むらなどから出現する。今では「徘徊ポケモン」といわれるシステムの元祖なのだが、初期ゆえのバランス調整の難しさからか、彼らの捕獲は過酷を極めた。

 そもそも、出会うまでが非常に難しい。一度でも遭遇すればポケモン図鑑に登録されて現在位置もわかるのだが、その「一度でも遭遇」までが完全に運任せなのである。広い「ジョウト地方」で偶然自分と三犬の位置が一致するまで、運が悪ければ膨大な時間を費やすしかなかった。

 そして、いざ遭遇したとしても、彼らは基本的にすぐ逃げるか、戦闘を強制終了する技“ほえる”を使ってくる。苦労して発見したのにもかかわらず、1ターン目で逃げられ、茫然とした経験は『金・銀』ユーザーにとって“あるある”だろう。

 このように、それまでの伝説ポケモンとシステムも難易度も一線を画していたのが三犬たちだ。逃走を予防する“くろいまなざし”を覚えたポケモンや、捜索中に余計なポケモンと遭遇しない「ゴールドスプレー」など、彼ら専用の準備を整えて挑まなければならない。

 そんな試行錯誤の過程は苦しかったが、それ以上にやけにワクワクして楽しかった記憶がある。

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