中古はプレミア価格、伝説の改変シーン…ポケモン『ハートゴールド・ソウルシルバー』が“最高のリメイク”と絶賛されるワケの画像
ニンテンドーDS用ソフト『ポケットモンスター ハートゴールド』(任天堂)パッケージ
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 ゲーム『ポケットモンスター』シリーズは、2026年で30周年を迎える超人気タイトル。最新作『Pokemon LEGENDS Z-A』(任天堂)の発売も2025年10月16日と間近に迫り、楽しみにしているファンも多いはず。

 そんなポケモンシリーズの歴史の中では、リメイクされた作品も数多く存在し、中でも特に「最高のリメイク」と名高いのがゲームボーイ版『ポケットモンスター 金・銀』のリメイク作品である『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』だ。

 2009年にニンテンドーDSソフトとして発売された『ハートゴールド・ソウルシルバー』の2025年現在の中古価格は、定価を上回るプレミア価格で取引されていることも多い。

 流通量自体が少ないこともあるが、リメイク作品としてのクオリティが高く、いまだに一部のファンから絶大な人気を誇っている点も人気を集めている要因かもしれない。

 そこで今回は、15年以上も前に発売された『ハートゴールド・ソウルシルバー』がなぜ「最高のリメイク作品」と呼ばれているのか、その理由について初代から最新作までプレイしてきた筆者の視点から解説していきたい。

※本記事には作品の内容を含みます。

■伝説のポケモンやライバルキャラにまつわるストーリーが追加に!

 『ハートゴールド・ソウルシルバー』が多くの支持を集める理由のひとつとして、ストーリーがさらに深掘りされている点が挙げられる。とくに『金・銀』のパッケージイラストに描かれたホウオウとルギアは、『金・銀』ではあまりメインストーリーには絡まず、正直目立たない存在だった。

 しかし『ハートゴールド・ソウルシルバー』では専用イベントが追加され、ストーリー上で戦うように変更されている。しかもホウオウとルギアのどちらの登場イベントには、かなり凝った演出が用意されており、戦闘BGMも専用のものが用意された。これは『金・銀』をプレイした人にこそ、ぜひ見てほしい感動的な名場面となっている。

 また、ライバルキャラクターの感情や背景もより丁寧に描かれた点も大きい。『金・銀』では研究所からポケモンを盗み、ひたすら強さを追い求める印象しかなかったが、『ハートゴールド・ソウルシルバー』では、その人となりやポケモンに対する思いなども描かれたおかげで、より感情移入しやすくなった。

 さらにライバルキャラは罪悪感から強奪したポケモンを返しにくるが、そのポケモンがライバルに懐いていたために、博士が正式にポケモンを譲渡するという設定が追加された。それに『金・銀』にはなかったダブルバトルで主人公と共闘する場面もあり、ライバルの存在感が大きく増したのは良改変といえるだろう。

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