「お客さんの満足は、終わったあとの拍手でわかる」

――中島さんがギャグのみならず、芝居をお作りになって手ごたえを感じるところはどんなところですか。

中島:やっぱり芝居が終わったあとのお客さんの反応ですね。お客さんが満足してくれたかどうかは、終わったあとの拍手の音でわかるんです。あとは、帰るときのお客さんの表情。拍手を聞いて、満足そうなお客さんの顔を見ると、ホッとします。

 それと、次の舞台の人気ですよね。新感線ってずっと新作をやっていますが、上演前の新作の情報は、ちょっとしたストーリーとキャストの紹介しかない。

 それでもチケットが売り切れたりすると「前の芝居が面白かったから、次の芝居が面白いと期待をしてくれるんだろうな」と。そういう積み重ねについては、新感線はうまくいっていて、だから44周年の昨年に15万人動員というところまでたどり着けたんだと思います。

 やっぱり演劇は全員野球なので、自分たち全員が面白いと思うものを、納得できるかたちでずっと続けてきたからこそ、ここまで来られたんじゃないでしょうか。

 

【プロフィール】
中島かずき
1985年、『炎のハイパーステップ』より座付き作家として劇団☆新感線に参加。『髑髏城の七人』『阿修羅城の瞳』など、歴史や神話をモチーフに物語性を重視した作品を多数手がける。2003年には、『アテルイ』で第47回岸田國士戯曲賞を受賞。また、演劇以外にも映像作品の脚本、コミック原作も執筆し、アニメ『天元突破 グレンラガン』『キルラキル』、特撮『仮面ライダーフォーゼ』、劇場アニメ『プロメア』など、ポップカルチャーの分野でも多くの話題作を生み出している。

爆烈忠臣蔵~桜吹雪THUNDERSTRUCK

<作品紹介>
2025年劇団☆新感線45周年興行・秋冬公演
チャンピオンまつり いのうえ歌舞伎 『爆烈忠臣蔵~桜吹雪THUNDERSTRUCK』

【作】中島かずき 【演出】いのうえひでのり
【出演】古田新太 橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと 羽野晶紀 橋本さとし/
小池栄子/早乙女太一/向井理 ほか

【松本公演】2025年9月19日(金)~23日(火祝) まつもと市民芸術館
【大阪公演】2025年10月9日(木)~23日(木) フェスティバルホール
【東京公演】2025年11月9日(日)~12月26日(金) 新橋演舞場
【公式サイト】https://www.vi-shinkansen.co.jp/bakuretsu45/

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