■『ダンダダン』未登場の“最強UMA”は?

――いまだ『ダンダダン』に登場していないUMAもたくさんいると思いますが、中沢さんが「こいつに出くわしたらヤバイ!」と思う最強格のUMAは何がいますか?

中沢:ジーナフォイロですね。西アフリカで確認されたとされるUMAでコウモリのような見た目をしています。基本的に人を襲うことはないんですが、目撃した人は放射線被ばくに似た症状が出るという恐ろしい特徴をもっています。

 加えて目撃者が呼吸困難に陥るほどの悪臭で、室内にも侵入しうる神出鬼没さを持ち合わせているので、遭遇したらかなりやっかいなUMAです。

 もうひとつが、ニンキナンカ。ガンビア共和国の沼地で目撃されたというUMAですが、これまた出会ったら最後。目撃者は全員何かしらの病に侵され、死んでしまうという伝説があります。

 見た目はドラゴンのような姿で、僕のような怪獣好きにとってはすごくロマンを感じるUMAですが、見たら死んでしまうので複雑ですね(笑)。

 ただ、ジーナフォイロやニンキナンカのような怪物的な生き物は人間にとって畏怖の対象となり、長く語り継がれる中で尾ひれもたくさんついていると思うんですよ。

 それゆえに「見たら死ぬ」というよりは、「見てはいけない」という存在に変わっていったのかもしれません。

 たとえばツチノコは、今でこそ「捕獲したら懸賞金!」といったポップな扱いになりましたが、場所によってはツチノコを神のように崇める地域もありました。時代の流れとともに、UMAの捉え方も変化するのだと思います。 見たら全員死んじゃうなら、ジーナフォイロもニンキナンカも知られているわけがないですからね(笑)。

――今後『ダンダダン』の新キャラに推薦したいUMAはいますか?

中沢:久々にドーバーデーモン(シャコ星人)以来の味方キャラが増えてほしいので、ヒバゴンを推薦したいです。広島県で目撃されている日本版ビッグフットのような生物で、人を襲わないとても平和的なUMAなんです。

 身長も170センチ程で人間と同じくらいの背丈ですし、オカルンの相棒感が出るので味方キャラに最適かなと。

――癒しキャラのような立ち位置でしょうか。

中沢:オカルンが安心できるようなUMAが横にいてほしいんですよね。オカルンってUMAが大好きなのに、UMAに散々な目にあわされているので(笑)。

 でもオタク目線からいうと、モンゴリアンデスワームやターボババア、セルポ星人などに何度も殺されかけているのに、ずーっとオカルト好きなのが変わらないところは偉いなって思います。

――最後に、アニメ第3期制作も発表された『ダンダダン』に、今後期待したい展開などはありますか?

中沢:アニメ1期で登場したネッシーですが、その時はネッシーVSオカルンたちという構図でした。だから、いつかネッシーと共闘するオカルンたちも見てみたいですね。

 あの時のネッシーは神越市に登場したから「カミッシー」という名前でしたが、もしかしたら別の地域にもネッシーがいるかもしれない。ネッシーはUMAの中でも象徴的な存在なので、一緒に戦ってくれたら胸アツです。

 

<プロフィール>
中沢健(なかざわ・たけし)
1981年、茨城県生まれ。2001年以降、自作の小説、詩、俳句などが書かれた紙を身にまとった「歩く雑誌」や「動く待ちあわせ場所」として、街中で表現活動を行い、メディアから注目を集める。2009年に長編小説『初恋芸人』で作家デビュー。2016年にはNHK-BSで連続ドラマ化され、2025年冬には原嘉孝(timelesz)主演で映画化も予定されている。現在は、UMA研究家や特撮作品の脚本家としても活躍。

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