■『夕ニャン』の最終回が自身の大きなきっかけに
『夕ニャン』は僕がいまの職業に就く一番大きなきっかけだったかもしれない。中2の頃ノートに「どうやって『夕ニャン』のレギュラーを取るか」って書いたりしてたから。「生放送だから乗り込んだらなんとかなるだろう」って。それで、『少年ジャンプ』の巻末に載ってる通販で“乗り込むときに顔バレしないように”ってタイガーマスクのマスク買って。まぁ当然、乗り込めるわけないんですけどね。
中3の8月31日に『夕ニャン』が最終回を迎えてからは、心の中に大きな穴がぽっかり空いちゃったみたいになりましたね。高校行っても何していいかわからなくて悶々としてた。
そんなときに、とんねるずさんが出した『大志』っていう自伝本を読んだんです。その中で(石橋)貴さんが、『お前らも頑張れば、俺らの位置には来れないけど、俺らの足元ぐらいには来れるぞ』みたいなことが書いてあって。それ見たときに、「よっしゃ! 行ったろーじゃねーかよ!」って。
それがきっかけですね、僕がいまこの仕事してるのは。だから『夕ニャン』がなかったら僕はいま、まったく違うことしてたかもしれない。
【プロフィール】
土田晃之(つちだ てるゆき)
1972年9月1日生まれ、東京都練馬区出身・埼玉県育ちのお笑いタレント、司会者、コメンテーター。太田プロダクション所属。1991年にお笑いコンビ「U-turn」としてデビューし、解散後はピン芸人としてバラエティ番組や情報番組で幅広く活躍。ガンダムやサッカー、家電など多彩な知識を持ち、親しみやすいトークで人気を集めている。『僕たちが愛した昭和カルチャー回顧録』が、2025年8月20日より双葉社から発売。


