ライバルはYouTuberやVTuber…『ちゃお』編集長に聞いた女子小学生読者と“キダルト”層、両方の心をつかみ続ける理由の画像
『ちゃお』2025年9月号 撮影/ふたまん+編集部

 宿題が終わったら『ちゃお』を読み、毎月の発売日を心待ちにしていた小学生時代。あれから大人になった私たちは、今、どんなエンターテイメントに心を躍らせているだろうか。

 今回、小学生向け少女漫画誌『ちゃお』が開催する日本最大級の女の子の祭典『ちゃおサマーフェスティバル2025』の会場で、同誌の萩原綾乃編集長と、あらいきよこ先生の担当編集・其田郁子さんに、いまも読者にときめきを運んでいる『ちゃお』の裏側を聞いた。

――『ちゃおサマーフェスティバル』(以下ちゃおフェス)というイベントは小学生の女の子向けのイベントとしては、日本で最大級です。読者からの要望も大きいのではないでしょうか?

萩原:そうですね。特に小学校3年生から5年生くらいの子たちは、コロナ禍を経験してきていますから。コロナが終わった後、すごく「楽しいことをしたい」「集まりたい」「外に出たい」みたいな欲求が高まっているのを、ここ数年特に強く感じています。

其田:コロナの前、2019年頃は「ガールズ×戦士」シリーズの『ひみつ×戦士 ファントミラージュ!』などのリアルイベントが、ちゃお世代を中心にものすごく盛り上がっていたんです。ところが2020年にコロナ禍でイベントが全部中止になってしまって、やっぱり空白の4年間でした。

――2020年、2021年の「ちゃおフェス」は、オンライン上での開催でしたね。

其田:リアル開催の「ちゃおフェス」は3年前の2022年に池袋のサンシャインシティさんで再開しました。2023・24年には『りぼん』と合同で「ガールズコミックフェス」をパシフィコ横浜で開催しまして、今年から単独で「ちゃおフェス」を再開しております。

 2022年に再開したのは池袋のサンシャインシティさんからお声がけをいただいたのがきっかけです。おそるおそるイベントを実施したのですが、そのとき会場にいらした子どもたちと親御さんの喜んだ顔が、すごく印象的でした。

――そこから、また大きな会場でやっていこうと。

其田:はい。それで編集部も頑張って、去年は4万人近い読者様に来ていただきました。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6