■読者から大反響だったふろくのおそうじロボ

――ふろくはいつもどのように企画されているんですか?

其田:ふろくについてだけ話し合う「ふろく会議」というものがあります。

萩原:業者の方にいろいろなものを提案してもらう第1部と、自分たちで買い集めてきたものから「こんなふろくをつけたい」と考える第2部があって、ふろく専門の編集者がいます。

――これまでで、特に印象に残っているふろくはありますか?

萩原:ちっちゃいおそうじロボを付けた時ですね(2020年6月号のふろく。まいた菜穂先生の『12歳。』に登場する「うさぱんだ」というキャラクターがあしらわれていた)。あれと同じくらい人をびっくりさせるような、何かデジタルのふろくをつけたいなと思って、今まさに企画しています。

『ちゃお』2020年6月号(小学館)

――それは楽しみです。最近ヒットしたふろくはありますか?

萩原:最近だと『ひみつのアイプリ』がすごい人気だったので、ゲームの筐体を組み立て式のペーパークラフトにしたふろくが好評でした(『ちゃお』2025年1月号増刊『ひみつのアイプリ』公式ファンブック冬号/2024年12月発売)。意外だったのが、大人にも好評だったことです。皆さん、組み立てたペーパークラフトを使って写真を撮られるんですよね。

其田:そうなんです。いろんなところにそのふろくを持って行って写真を撮る、みたいな。

――家で飾るだけじゃないんですね。

※画像はゲーム「ひみつのアイプリ」「アイプリバース」公式Xアカウント『@T_ARTS_PRETTY』より

――「総合エンターテイメント誌」として進化を続ける『ちゃお』ですが、これからの目標を教えてください。

萩原:本だけじゃなくて、Webやイベント、いろんなものを通して「ちゃおブランド」というものを作っていきたいなと思っています!

其田:メディアミックスもどんどんやっていきたいですが、やっぱり漫画作品自体が持っている「感動」、そこはすごく大事にして作品作りをしたいと思っています。あらいきよこ先生をはじめとして全作家さんが“本物”の作品を作っていきますので、ぜひご期待ください!

■プロフィール
『ちゃお』編集長・萩原綾乃さん

1994年の入社以来、小学館の少女漫画ジャンルで30年以上活躍。『Sho-Comi(少女コミック)』『ベツコミ』『Cheese!』などの編集部を経て2022年10月より『ちゃお』編集長。

『ちゃお』編集部・其田郁子さん
1992年入社。『ビックコミックオリジナル』『Judy』、『Cheese!』『小学五年生』、『ぷっちぐみ』編集部を経て、幅広いジャンルのコミック、エンタメ作品に取り組んできた。2024年より『ちゃお』編集部。

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