
何事もコンプリートにこだわるプレイヤーは、ゲームのラスボスを倒してクリアしても、そこで終わりとはならない。
たとえば『ポケットモンスター』シリーズ(任天堂)では、ゲームに登場するすべてのポケモンを捕まえて図鑑を完成させることに情熱を燃やすプレイヤーも珍しくない。
しかも歴代『ポケモン』作品には、カンタンには手に入らない激レアなポケモンも存在する。それは「ミュウツー」のような伝説のポケモンや、ぼっちプレイヤーの天敵である通信でしか手に入らないポケモンだけではない。
あまりにも入手難度が高く、図鑑コンプリートを目指すポケモンプレイヤーを悩ませてきたポケモンたちがいる。そこで今回は歴代シリーズの伝説ポケモン以外で、とにかく捕まえるのが大変だった激レアポケモンを振り返りたい。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■コレクター泣かせの快速の持ち主
まずはすべての原点である『ポケットモンスター 赤・緑』に登場するポケモンから。同作には、サファリゾーンという500円の入場料を払って500歩のあいだだけポケモンを捕獲できる特殊なエリアが存在する。
ここでしか入手できないポケモンがいるため何度も通うことになるのだが、とにかくポケモンがすぐに逃げてしまうのがやっかい。
そんな逃げ足の速いポケモンの代表格が「ケンタロス」だ。サファリゾーンでは素早さの高いポケモンほど逃げやすいため、ほとんどの場合1ターンしかボールを投げるチャンスがない。
そもそもケンタロスは出現率が約4%のため、限られた歩数で遭遇するのさえ厳しく、捕獲成功率も低く設定されている。つまり運良く出会えたとしても、わずかな捕獲のチャンスをものにしないといけないのだ。
とにかくコレクター泣かせのポケモンだったケンタロスだが、対戦では自慢の素早さにより先手で繰り出す攻撃がとても強力。苦労して手に入れるだけの価値があるポケモンだった。
■進化で激変する「みにくいサカナの子」
続いては『ポケットモンスター ルビー・サファイア』に登場した「ヒンバス」というポケモン。見るからに貧相な魚の姿で、とてもレアなポケモンには見えないが、実は多くのコレクターを悩ませた入手困難なポケモンである。
このポケモンが生息しているのは119番道路に流れる大きな川で、釣りによって入手可能。しかしこの情報だけでは、よほど運のいい人にしか釣り上げることはできない。
実は440マスある水場のうち、ヒンバスが釣れる場所はたった6マスだけ。それも釣れるマスは時間経過で変わるため、当たりの場所を特定するのが至難の業なのだ。またロムごとに釣れる場所が違うので、友だちと釣れる場所の情報を教えあうこともできない。
それならば「1マスずつ移動しながら釣っていけば……」と思うかもしれないが、釣れる場所でもヒンバスが釣れる確率は50%。1マスにつき3匹ずつ釣っていったとしても、「当たりの場所を見逃したのでは……」という不安が常につきまとう。
なおヒンバスから進化可能な「ミロカロス」は、美しく煌びやかな容姿から『ルビー・サファイア』でも屈指の人気ポケモン。進化元のヒンバスを捕獲する苦労も相まって、お気に入りの1匹に選ぶ人も多いのではないだろうか。