原作者・荒木飛呂彦とのコミュニケーション方法

──テレビアニメが始まった 2012年からずっと『ジョジョの奇妙な冒険』の世界に関わっていらっしゃいます。漫画としては1987年から続いているこの作品に触れた時に、どのような印象を持たれましたか?

小林:アニメは一部から関わらせてもらったので、一部を最初からちゃんと読んだんですね。特に一部はドラマが主体と言いますか、ディオとジョジョの2人の大河ドラマのような内容で。本当にキャラクターといい、お話の流れといい、単純に「面白いな」というのが何よりの印象でした。

──脚本制作にあたって、原作者である荒木飛呂彦さんとのコミュニケーションはあるのですか?

小林:いわゆる“脚本打ち”といって、スタッフで集まって脚本についての打ち合わせがあるんですね。『ジョジョ』のアニメのときは、そこに編集部の方も参加するんです。だから、いつも打ち合わせで出た疑問を、担当編集さんを通じて先生に質問して、また、担当編集さんを通じて答えをいただくという形です。実写もそうなんですけど、直接のやり取りはしてないんです。

──原作がある作品のアニメ化、実写化にあたり、原作者とのスタンスの取り方というのは、脚本家によって違いがあるものですか?

小林:それは逆に原作者さんや編集部さんのスタイルによるのだと思います。私が脚本を書いた他のアニメ作品では、脚本打ちにも参加する原作者さんもいます。

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