人は誰しも秘密をかかえている
ーーたしかにマリアのように、親の言いつけと自分自身、その狭間で葛藤することは誰しも経験があると思います。玉城さん自身は、仕事をする上で葛藤したことはありますか?
玉城 もちろんあります。でも、それを覚えていたらこの仕事はできないな、というふうに思うんですよね。だから忘れちゃっているかも。いい意味でも悪い意味でも前に進むしかないので、あまり覚えていないんですよ。仕事上だけではなく生きていく上で「もっとこうしておけばよかった」「そうしたらこうなったんじゃないか」といろいろ考えることはできますが、今ある結果がすべてですしね。
ーーちなみに、今作のタイトルは『懺悔室』。岸辺露伴が好奇心ゆえ懺悔室に入ると、ある男が恐ろしい懺悔をし始める、というところから物語が始まりますが、玉城さんが懺悔したいことを教えてください!
玉城 言えないです!(笑) ここでは言えませんが、言える範囲の誰かの秘密を作品にしたくなっちゃうような気持ちや、こっそり盗み聞きしたくなるような気持ちはありますよね。実際に教会には懺悔室があるということは、人は誰しも秘密を抱えているし、その秘密に押しつぶされそうになったときに吐き出すところが必要なんだなあとは思いました。
■作品情報
『岸辺露伴は動かない 懺悔室』
5月23日(金)全国公開
監督:渡辺一貴
出演:高橋一生
飯豊まりえ/ 玉城ティナ 戸次重幸 大東駿介 Andrea Bellacicco /井浦新
原作:荒木飛呂彦「岸辺露伴は動かない 懺悔室」(集英社ジャンプ コミックス刊)
脚本:小林靖子
音楽:菊地成孔
配給:アスミック・エース
公式サイト:https://kishiberohan-movie.asmik-ace.co.jp/