■『無限城編』で気になる柱たち
『無限城編』では岩柱・悲鳴嶼行冥の描かれ方も気になるところ。彼は盲目でいつも涙を流しており、初登場時の柱合会議では何を考えているかわからないミステリアスな存在だったが、実は現柱の中では最年長かつ最古参の人である。強者揃いの柱の中でも最強の存在であり、嗅覚の鋭い炭治郎は「悲鳴嶼さんだけ匂いが全然違う」とその強さを察する描写がある。
アニメ『柱稽古編』の最終話では、鬼殺隊の当主・産屋敷耀哉自身の手によって産屋敷邸が爆発されるシーンがあった。柱のメンバーたちは驚きと絶望をはらんだ表情で急いで現場に駆けつけたが、実は悲鳴嶼のみが唯一、事前にその囮作戦を知らされていた。
付き合いが長いゆえに、そして悲鳴嶼ならば自身の作戦を否定はしないだろうという産屋敷からの信頼もあったのだろう。『無限城編』でも、斧とモーニングスターを繋いだような豪快な日輪刀で大胆な戦いを見せてくれるはずだ。
また、『柱稽古編』でともに鬼を追ったり、稽古をしているオリジナルシーンが描かれたりと意外な仲の良さが見えた蛇柱・伊黒小芭内&風柱・不死川実弥にも注目だ。彼らはここに至るまで技を出しての戦闘シーンがほぼ描かれなかった。だからこそ、無限城での戦いには期待が高まると同時に、人となりが知れる貴重な機会となるかもしれない。
この他、『刀鍛冶の里編』で上弦の伍・玉壺を討伐した霞柱・時透無一郎や、上弦の肆・半天狗に対し善戦した恋柱・甘露寺蜜璃の活躍も見逃せない。彼らは『刀鍛冶の里編』にて他の現柱より一足早く痣を発現させた。「痣の者が一人現れると、共鳴するように周りの者達にも痣が現れる」と言われているが、はたして……。
柱のこれまでの活躍を振り返るだけでも、無限城ではどのように戦闘するのかを想像してワクワクが止まらない。また『柱稽古編』などでのアニメオリジナルシーンも、実は後に至る伏線だったという鮮やかな回収もありそうだ。映画公開までに、これまでの柱の活躍を漫画やアニメで見直してみるのもいいかもしれない。