■絶大な人気だった「シノラー」のジュニアライン「ラヴァーズハウス」
『べティーズブルー』のように、もともとは90年代原宿ストリートファッションを牽引していたブランドが『SUPER LOVERS(スーパーラヴァーズ)』だ。ダイヤ型にハートが描かれたアイコンを一目見ると思い出すだろう。
同ブランドのアートワークを手がけたグラフィックデザイナーの田中秀幸さんが篠原ともえさんのMVやCDジャケットのデザインを担当していたことから、多くのファンが愛用していた『スーパーラヴァーズ』。クラブカルチャーや「シノラー」のイメージがあるという人も多いかもしれない。
そのスーパーラヴァーズのジュニアラインとして誕生したのが『LOVERS HOUSE(ラヴァーズハウス)』。同じく田中さんがデザインした2匹のパンダのマスコットキャラクター「メリーアンドケン」で大人気となり、当時の小中学生の憧れとなったブランドだ。こちらも現在百貨店での展開はないものの、過去にはアパレルブランド『WC』とのコラボレーションアイテムが発売されるなど、今なお人気は続いている。
『SUPER LOVERS』『LOVERS HOUSE』は現在、在庫ロスのないサスティナブル販売という新しい形で、オンラインで商品を買うことができる。店頭で見かけることはなくなっても、手に入れるチャンスを失ったというわけではないのが嬉しいところだ。
一方で、学校モチーフのキャラクターや商品が珍しかった『3年2組』は完全に生産停止となっているようだ。このように、残念ながらもう手に入れることができないブランドも少なくない。
当時と変わらない方式で商品を購入することは叶わなくても、今回のルミネコラボのように、リバイバルブームの今、今後も平成女児ブランドが様々なブランドと再度コラボする可能性は十分にありうるだろう。大人になった今でも、あの頃ハマった憧れのブランドの洋服を手にした時のときめきは変わらない。それどころか、「エモい」という思い出補正により、当時よりもさらに心がキュンとすることもあるのではないだろうか。
あの頃、必死に親に頼みこんで買ってもらった洋服は、その思い出ごと宝物なのだ。