■最強クラスの海のモンスターがさらに凶悪化

 アレフガルドの海に登場するモンスター「クラーゴン」は、過去のファミコン版でも高いHPと、驚異の最大3回行動でプレイヤーを苦しめた最強クラスのフィールドモンスターである。

 しかし、即死呪文に対する耐性が低く、「ザラキ」などで一掃しやすかったので、その攻略法さえ知っていればそこまで怖くない敵だった。

 だが、HD-2D版の「クラーゴン」は最大3回行動は健在のうえ、さらに強化されている。もっとも大きなポイントは、HD-2D版の命中率に関する仕様変更により即死呪文が効きにくくなったことだ。過去にファミコン版をプレイしてザラキが有効であることを知っていたプレイヤーほど、この「クラーゴン」の相対的な強化に驚いたのではないだろうか。

 さらに、高威力の全体攻撃「らせん打ち」まで使用してくる。これでパーティ全員に大ダメージを与えてくるだけでなく、「混乱」の状態異常までばら撒いてくるという極悪ぶりだ。

 筆者は「イカなんてザラキしておけば楽勝」と舐めて戦いに臨み、ザラキ戦法が不発に終わったあげく、カウンターの「らせん打ち」で混乱しまくって何度も全滅させられている。

 討伐モンスターリストに「海の超危険生物」と記載されているとおり、HD-2D版の「クラーゴン」は相当レベルが上がるまでは逃げたほうが無難な、本物の危険生物と化した。

 

 このようにHD-2D版『ドラゴンクエストIII』で超強化されたモンスターたちは、ファミコン版をよく知っている人ほど、「違い」に驚かされたことだろう。筆者もことごとく油断して痛い目に遭い、一筋縄ではいかないタイトルだと思い知らされている。皆さんが、今作でもっとも強化を感じたのは、どのモンスターだろうか。

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