![オルゴ・デミーラかデスタムーアか、はたまた竜王か? 歴代『ドラクエ』もっとも有能だった魔王は誰? ボスたちはいかに世界征服を成し遂げようとしたのかの画像](https://futaman.ismcdn.jp/mwimgs/0/1/728w/img_01e58836dcf22f3dabc354a0033706dc351332.jpg)
大人気RPG『ドラゴンクエスト』シリーズでは、ラスボスとして魔王が登場する。長い冒険を経て、魔王たちとようやく対面する場面ではかなり興奮を覚え、彼らの存在は敵ながらカッコよく見えたものだった。
さて、そんな魔王の中には、単に力押しするだけではない、戦略性に富んだ逸材もいた。そこで、歴代『ドラクエ』シリーズに登場する、有能だった魔王を振り返ってみよう。
※本記事には作品の内容を含みます
■あと少しで地上を征服できていた? 『ドラクエ7』の「オルゴ・デミーラ」
『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』に登場するラスボスが「オルゴ・デミーラ」だ。石版を探す長い冒険となる本作において、世界を島ごとに切り取り、闇に封印したのが彼である。
『ドラクエ』シリーズでは珍しく、オルゴ・デミーラは、あと一歩のところまで地上を征服している。かつては神や四精霊とも激闘を繰り広げ、なんと神を倒したほどの実力者である。しかも切り取った島は闇の力を与えた自身の部下に守らせて簡単に封印を解けないようにしており、ただ強いだけではなく巧妙さも垣間見える。
本作において主人公たちは、石板を入手しながら1つずつ島を開放していく。ちなみにゲーム開始時点で征服されていなかったのは、主人公たちが住んでいるエスタード島だけだった。それだけ慎重に地上の征服を進めていたのだろう。
さらに、オルゴ・デミーラは神になりすましてもいる。魔王が神に化けるなんてとんでもない話だが、なんと地上の指導者たちもこれを受け入れており、この行動からも彼の狡猾さが分かるものだ。
全編を通してオルゴ・デミーラとは、2回戦うこととなる。しかも、とにかく強いのだ。1〜2回攻撃だけでなく、なんと3回も攻撃してくることもあり、さらにラスボスではお馴染みとなった“複数形態”に変化するため、プレイヤーにとっては非常に疲れるバトルとなる。
主人公側の特技が充実している本作において、オルゴ・デミーラはどの形態でも安心できなかった。ラストバトルとしてはやり応え十分のラスボスだったと言えるだろう。
■4人の魔王を従える大魔王! 戦略は見事だが影が薄かった…?『ドラクエ6』の「デスタムーア」
『ドラゴンクエストVI 幻の大地』のラスボスは、大魔王「デスタムーア」だ。自身に影響を及ぼしそうな場所である「メダル王の城」「ダーマ神殿」「カルベローナ」を滅ぼし、これらの施設が人々の夢の世界で存在していることを知ると、その夢の世界までも支配しようと企てる。
デスタムーアは自らは動かず、配下に指示を出している。ムドー、グラコス、ジャミラス、デュランという4人の魔王を従え、ダーマ神殿、カルベローナ、メダル王の城、ゼニスの城と、それぞれ重要な拠点の封印を任せている。
そして自身はというと、夢と現実の間にある「はざまの世界」を創り出し人々を絶望に陥れた。また、夢の世界の存在である主人公を脅威に感じた途端、現実の主人公を抹殺しようと「ライフコッド」を攻め滅ぼそうとしている。
また「はざまの世界」にある自身の居城「ムーアの城」には強力な結界を張り巡らせ、城内にも仕掛けをたくさん施し、敵の侵入を防いでいる。極力リスクを冒さないようにしているのは、有能な魔王である証拠だろう。
しかし、デスタムーアは本作においての知名度はそうでもない。それは前半に登場する地上の魔王・ムドーの存在だろう。オープニングから登場するムドーは、ラスボスをイメージさせる居城を構えていた。しかも、夢の世界と現実の世界で2度対決する機会もあり、現実世界では超難易度の高いボス戦としても知られている。
そして、裏ボスとして登場するダークドレアムの存在も大きいだろう。圧倒的な火力を誇るダークドレアムを20ターン以内に倒すと、その褒美としてデスタムーアに挑んでもらうことができる。
裏ボスVSラスボスのバトルなんてまさに興奮ものだが、しかし結果はダークドレアムが蹂躙……。
力の違いをまざまざと見せつけられてしまうのだ。これらの要素により、デスタムーアはムドーやダークドレアムよりも知名度が低くなってしまったような気がする。