11月14日、HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』が、いよいよ発売される。この日を心待ちにしていた往年のファンも多いだろう。
さて、『ドラクエ』シリーズには強力な武器がたくさん登場する。お店で買える武器の中にも強力なものはあるが、やはりラストダンジョンやイベントで手に入る武器はより強力で、入手したときの喜びはひとしおだった。
ただ、当時はインターネットもない時代。攻略本がないとどの武器が強いのかもわからず、やみくもに装備して冒険していたものである。そこで今回は、ファミコン版『ドラクエ』のロト三部作で、戦闘力が「最強の武器」を振り返ってみたい。
■見落としてクリアしてしまう人もいた? 『ドラクエ1』の「ロトのつるぎ」
1986年に発売された初代『ドラゴンクエスト』では、攻撃力が2の「たけざお」や攻撃力4の「こんぼう」から冒険をスタートしたプレイヤーも多いだろう。
その後「どうのつるぎ」や「はがねのつるぎ」で長期間戦っていくのだが、メルキドの町で攻撃力が28の「ほのおのつるぎ」を入手でき、最終決戦の竜王の城へ臨んだものだった。
竜王の城では地下2階を進んでいくと「ロトのつるぎ」が隠されている宝箱を見つけることができる。ただ、一度地下4階まで降りて戻ってこないと手に入らない。なかなか取りに行けずにもどかしかった。
そもそも『ドラクエ1』では、レミーラの呪文やたいまつの明るさの範囲でしか回りを見渡せない。のちのシリーズではダンジョン全体像が分かるようになるが、この見通しの悪さが「ロトのつるぎ」を取りにいけない要因にもなっていた。
念願の「ロトのつるぎ」は、攻撃力が40とかなり強力だ。仲間がいない本作では、ボス戦において自身の攻撃力を上げるしか戦闘ターンを減らす策がない。ラスボス・りゅうおうと対決したとき、これを装備するとしないでは大違いだった。
それにしても“勇者ロト”の名前を冠した武器だけに、手に入れたときの感動は大きかったものである。
■呪われた装備が最強! 敵から盗むしかなかった『ドラクエ2』の「はかいのつるぎ」
しかし『ドラクエ2』では、前作の最強武器である「ロトのつるぎ」は、攻撃力こそ同等なのに、中堅クラスとなってしまっている。それだけ、より強力な武器が次々と登場する本作において、攻撃力65の「ひかりのつるぎ」や、攻撃力80の「いなずまのけん」を上回るのが、攻撃力93ととてつもない強さを誇る「はかいのつるぎ」である。
この「はかいのつるぎ」は、ダンジョンの宝箱やイベントで回収するのではなく、なんと敵モンスターからのドロップでしか手に入らない。いわば、まったく知らずにクリアしてしまってもおかしくはないレアアイテムだった。
ただ、それほどレアかと言われれば実はそうでもなく、ロンダルキアの大地でよく出現するギガンテスがよく落としてくれた。また、1本持っていると2本目は持つことができないため、売却するまで次のドロップがない。11250ゴールドと高値で売却できるのも驚きだったが……。
だが、この「はかいのつるぎ」は呪われた装備であるため、戦闘中に動けなくなることがある。それでも攻撃力はずば抜けており、さらに「はやぶさのけん」を組み合わせた裏技「はかぶさのけん」だと、2回攻撃でなおかつ呪いもないので、まさに最強の武器ともいえた。
会心の一撃は出ないものの、超難関のラスボスである「シドー」を撃破するのに使ったというプレイヤーも多いだろう。