■存在がミステリアス!『仮面ライダージオウ』渡邊圭祐

 渡邊さんは、2018年放送の『仮面ライダージオウ』で、未来から現れた謎の預言者・ウォズを演じた。ウォズは、奥野壮さん演じる常磐ソウゴを“王”と呼び、本作の3号ライダー・仮面ライダーウォズに変身して戦った。さらにストーリーテラーの役割も果たしており、時には視聴者に話しかけることもある、非常にユニークなキャラである。

 そんなウォズは、本作の劇場作品『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』で、“平成という時代”そのものを消し去ろうとする組織「クォーツァー」の一員であったことが明かされる。さらに、彼が“王”と呼び仕えていたソウゴは、“真の王”であるSOUGOの替え玉だったという衝撃の展開が……。当時テレビ放送を見ていた視聴者の誰もが驚かされたことだろう。

 クォーツァーの一員としてSOUGOに仕えるウォズ。しかし、すでにソウゴという人間に魅かれており、最終的には彼を選ぶことになる。

 ラストバトルで、オーマジオウという王の力を継承したソウゴを見て「祝え! 大魔王の力を受け継ぎ 全ての時代をしろしめす最終王者! その名も仮面ライダージオウ オーマフォームの誕生である!」と、いつものウォズ節で盛大に称える姿が印象的だった。

 その後、戦いの中で敵の一撃を受け死亡したかに見えたウォズだったが、エンディングではしれっと復活。なぜ復活できたかに関しても「どの本にも書いてないね まさに現実は小説より奇なりだ」と、はぐらかす。そんな姿もウォズらしかった。

 渡邊さん演じるウォズは、のらりくらりと捉えどころのないミステリアスなキャラである一方、要所で熱さも見せる非常に魅力的なキャラだったように思う。

 

 今回はイケメン俳優「サブライダー」時代の名場面を振り返ってきた。今回取り上げた吉沢亮さん、高杉真宙さん、渡邊圭祐さんの3名は、現在では大河ドラマをはじめ、さまざまな作品で大活躍している人気俳優である。彼らの原点ともいえる『仮面ライダー』シリーズでの演技を、いま改めて観てみるのも一興かもしれない。

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