■満月をバックに決闘する忍びの対決! 目力に圧倒される『忍者龍剣伝』
1998年12月にテクモ(現:コーエーテクモゲームス)から発売されたのが『忍者龍剣伝』だ。オープニングは2人の忍びによる決闘から始まる。
草むらを颯爽と駆け、飛び上がったところに満月を背景にして交差する2人。倒れたのは主人公であるリュウ・ハヤブサの父だった。そして、父が残した手紙を手掛かりに、父の仇を討つべく意を決するリュウ。
「かたきは かならず うってみせる!」のセリフとともに映し出されたリュウの目力がとんでもない迫力で、固い決意を感じさせた。
ちなみに、進行するイベントでも各キャラの目力が凄まじい。圧倒されるのはオープニングだけでないから凄い作品だった。
また、本作のオープニングはBGMも素晴らしかった。対決の時にはハイテンポの流れなのだが、父が倒れてからは悲哀が漂うBGMに変わる。映像と音楽が見事に調和した、秀逸なオープニングだったものだ。
■やっぱりこれは外せない!最高のオープニング演出だった『キャプテン翼II スーパーストライカー』
最後は1990年7月にテクモから発売された『キャプテン翼II スーパーストライカー』だ。もはや語り尽くされている感もある名作だが、振り返ってみてもやはり最高のオープニングだったといえる。
まずは、大空翼がブラジルゴールを目指すドリブル。ドライブシュートではなく、ドリブルで中央突破という演出がまた心憎い。続いて、日向小次郎のタイガータックル。「いきなり タイガータックル!」というアナウンサーの実況通り、迫力があり過ぎだ。
次は、岬太郎と翼のツインシュートだ。本作から岬の必殺シュートに「ジャンピングボレー」が加わったのだが、それでもツインシュートを選ぶあたりに製作サイドの“キャプ翼愛”が感じ取れる。
ラストは、若林源三のワンハンドキャッチ。前作は出番が少なかっただけに、躍動感のある若林の演出には胸が躍った。
テンポの良いBGMは気分をノリノリにさせてくれるし、金色のトロフィーをバックに、最大の敵であるブラジルユースを相手にするというナレーションにも大興奮したものだ。
最高のオープニングだったこれらの作品は、ファミコン時代とは思えないほどの出来栄えだった。今、考えてみると、限られた容量のなかで作られていたのだからあらためて驚いてしまう。オープニングにワクワクし、夢中になって遊んだ当時に戻りたくなってしまうな。