■某ファミコン雑誌の定番だった「ウソテク」の噂

『ファミコンロッキー』のようなファミコン漫画が発祥のウソ技もあれば、ゲーム雑誌の企画として堂々と掲載されていたウソ技もありました。

 それが載っていたのはゲーム誌「ファミリーコンピュータマガジン」(徳間書店)で、裏技を紹介するコーナーにウソの裏技(通称、ウソテク)が混ざっており、それを読者に当ててもらうというプレゼント企画でした。

 そこに掲載された有名なウソテクには、「『水晶の龍』(スクウェア)でヒロインと野球拳ができる」とか、「『さんまの名探偵』(ナムコ)で『パックマン』が遊べる」といったものがあります。

 本当にありそうな絶妙なウソテクが多かったため、真に受けて信じてしまうキッズが続出。おおらかな時代だからこそ許された雑誌企画だったのかもしれません。

 ちなみに、かくいう筆者も「『スペランカー』(アイレム)の無敵技」というウソテクを信じて、裏切られた記憶があります。当時は1日30分くらいしかファミコンを遊ばせてもらえず、このウソテクのためにムダな時間を費やしたことが忘れられません……。

 現在はちょっとした情報もSNSなどを通じて、すぐに真偽が明らかになりますが、ファミコン時代は自分の目で確かめるしかありません。あの頃、個人的に頼りにしていたのは、ゲーム誌や友だちなどの口コミ、ゲームセンターに置かれたノートなど、かなりアナログな手段ばかりでした。

 ファミコン世代の皆さんが、つい信じてしまった「ファミコンにまつわる都市伝説」といえば、何を思い出しますか。

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