■架空の裏技の宝庫だった『スターフォース』にまつわる噂

 裏技や隠しキャラなどでおなじみだったシューティングゲーム『スターフォース』(ハドソン)にも、都市伝説的に広まったウソの裏技がありました。

 そのひとつが「ジムダ秘孔撃ち」と呼ばれたものです。左右に伸びた矢印のような形状の「ジムダステギ」という地上物は、本来4発の弾を当てないと破壊できません。しかし、ジムダステギの特定のポイントを狙うと、1発で破壊できるというウソ技でした。

 この「ジムダ秘孔撃ち」というネーミングからは、あの『北斗の拳』が大流行した時代を感じます。そしてこのウソ技も、実は『ファミコンロッキー』に描かれた架空の裏技が発祥です。

 もちろん筆者も、少しずつ自機をずらしながらジムダの秘孔ポイントを探そうとした時期があったことを白状しておきます。

 また『ファミコンロッキー』は、もうひとつ『スターフォース』のウソ技を広めてくれました。同作では、地上に現れる「クレオパトラ」という隠しキャラを破壊すると、100万点という特大ボーナスがもらえます。

 このクレオパトラ自体は本当に存在する隠しキャラですが、それを壊さずに付近にある暗黒地帯を撃つと、黄金のピラミッドが出現。そしてクレオパトラがピラミッドを照らしてできた影の頂点を破壊すると、衝撃の「999万点ボーナス」がゲットできるというウソ技でした。

 実際ゲーム中にそこまでする余裕はなく、『ファミコンロッキー』の主人公・轟勇気を勝たせるための漫画ならではの演出です。しかし、実在する隠しキャラを絡めるあたり絶妙で、思わず信じてしまった人がいるのも頷けます。なにより999万点の究極ボーナスというロマンに、胸がときめいたのは間違いありません。

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