■虫キライなら悲鳴モノ? 巨大イモムシが番犬代わりの『ブルーメロンの決闘』
最後は、スイカ模様の惑星「ブルーメロン」に登場した昆虫のエピソードから。
食べ物に満ちたブルーメロンでは、島のように巨大なスイカが海の畑で育てられていた。そんなスイカ畑を999号の車内から眺めていた鉄郎は、突然噴出した海水に流され、列車から投げ出される。
あわてて鉄郎は海に浮かぶ巨大スイカの穴に逃げこむが、その穴の中には巨大なイモムシがいた。実は、このイモムシはスイカ畑を管理している男、フォークスの番犬ならぬ「番虫」であることが判明する。
結局鉄郎はフォークスに救われるのだが、虫嫌いな人にとって巨大イモムシが出現した場面はトラウマものの描写だったのではないだろうか。
ちなみにフォークスは、機械人間が支配するブルーメロンを取り戻すために反乱を起こす。その結末も切なく、いろいろと考えさせられるエピソードだった。
松本零士さんが描く『銀河鉄道999』には、怖い描写がたくさん存在するが、とくに虫にまつわるエピソードにはインパクトがあり、「忘れられない」という人も少なくないだろう。