■アイテムの奪い合いに必死! 落ちたガムを拾って体力回復…?

 筆者が学生時代のころはハメ技も使わずにプレイしたこともあり、攻略するのがなかなか難しかった本作。敵の数も多く、囲まれるとすぐに体力を削られてしまうのが難点だった。そこで、重要となるのがお助けアイテムだ。ナイフなどの武器はもちろん、とくに体力を回復できる“肉”はありがたいものだった。

 しかし、この肉がまた曲者なのだ。協力プレイをするときは、どちらが取るのか意思表示をすることが必要となる。

 長男は体力がまだあるのに、筆者が取ろうとしている肉を先にゲットしてしまう。「おい、その肉はこっちのものだろう」と主張しても構わずに取る。慣れてくるとちょっと相手を邪魔したくなるのは、筆者の時代でも“あるある”だった。

 そこで、そっちがその気ならばとナイフを投げつける。協力プレイでも、味方を攻撃すると体力は減るのだ。「痛っ……何すんねん!」と憤る長男だが、痛いのはお前じゃないぞ。

 お返しと言わんばかりに長男は鉄パイプを手にするも、鉄パイプは接近戦にならないと意味がない。大人げなくバックジャンプで逃げ回っていた筆者だが、ここで近づいてきたアンドレに捕まってしまう。もちろん長男は大笑いだ……。

 そして、ステージ3のボスである警察官のエディ.Eが登場。彼の吐き出したガムを拾うと体力回復できることに長男は驚愕していた。これは当時もビックリしたもので、何気なく拾ったら体力回復できて嬉しかった覚えがある。しかしその反面、人が噛んでいたガムを拾うなんて……と思うと気持ち悪い。これは誰でも同じ気持ちになっただろう。

 

 さて、『ファイナルファイト』は令和の高校生も大盛り上がりで遊んでくれた。協力プレイだから余計に熱が入るらしく、時に味方同士で邪魔し合うのも面白い。当時の“あるあるネタ”は令和の今でも変わらずのようだ。

 自分が開発したわけでもないが、かつて熱中した当時の作品を今の子どもたちに褒められると、なんとなく誇らしくて自慢気になってしまうものだ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3