2022年10月にスタートし、2期に渡って放送されたテレビアニメ『うる星やつら』が、6月20日に放送された第46話で最終回を迎えた。一方、同じく高橋留美子さんによる大ヒット漫画『らんま1/2』が完全新作として再びアニメ化することが6月26日に発表され、大きな話題を集めている。
1987年から1996年にかけて『週刊少年サンデー』で連載された『らんま1/2』は、水をかぶると女性になってしまうという特殊な体の高校生格闘家・早乙女乱馬と、父親同士で勝手に許婚に決められてしまったヒロイン・天道あかねを軸に、家族や友人を巻き込んだドタバタの日常を描いたラブコメ漫画だ。
1989年から1992年までテレビアニメも放送され、劇場版アニメの公開やゲーム化もされて人気を集めた作品だが、令和の時代に『らんま』を再びアニメ化することに、戸惑うファンも少なくないようだ。
■名キャストぞろいだった過去作
実に36年ぶりのアニメ化として注目を集めた『うる星やつら』では、スタッフとキャストを一新。1981年版アニメではラムの声を平野文さん、諸星あたるの声を古川登志夫さんが務めたが、新アニメではラム役に上坂すみれさん、あたる役に神谷浩史さんを起用。このほかのメインキャラやサブキャラに、若手実力派のキャストがそろったことも話題となった。
『らんま』の再アニメ化も『うる星』に続いて大成功して欲しいところだが、原作ファンからすると大きな期待と同時に「声優が気になる」という声もSNS上で多く飛び交っている。
改めて振り返ると、アニメ『らんま』はとにかく声優が豪華な作品だった。
主人公の乱馬の声を務める人気声優の山口勝平さんは当時、これが初主演作であった。また女らんまの声は林原めぐみさんで、ヒロインの天道あかねの声は日髙のり子さん。そのほか、山寺宏一さんや佐久間レイさん、高山みなみさん、井上喜久子さん、関俊彦さん、 緒方賢一さんなど、現在では豪華すぎる人気声優がズラリと並んでいる。こうなると全員の続投は難しいかもしれない。
また、本作では「乱馬的歌劇団御一行様」と称されたメインキャラの声優たちによる『乱馬ダ☆RANMA』というエンディングテーマが起用されたこともあり、「このキャラにはこの声!」という印象がとにかく強い。
『うる星』の例を考えると、キャストが変わってしまうことは仕方のないことかもしれない。ただ、当時のアニメに親しんでいた層からすると、乱馬やあかねの声に慣れるまでにしばらく時間が必要かもしれない。