今や日本が世界に誇るゲームとなった『ポケモン』。1996年に任天堂から第一作『ポケットモンスター 赤・緑』が発売されて、早くも28年が経過している。
2025年には『Pokemon LEGENDS Z-A』が発売予定であり、シリーズ作品は令和の今もなお、人気を失うことがない。まさに、“モンスター級”のコンテンツと言えるだろう。
現在ではハードも変わり、ゲームとしてもすっかり“進化”した『ポケモン』。ただ、『赤・緑』当時を振り返れば、今では考えられないようなシステムもあった。時には不便だったり、時には困らせられたりする部分もあったのだが、そういった面も含めておおいに楽しんでいたのもまた事実だ。
そこで今回は、当時のプレイヤーなら誰もが共感してくれるであろう、初代『赤・緑』の“あるある”を振り返ってみたい。
■今ではすっかり便利に、平成キッズを困らせた「じてんしゃ」「つりざお」などアイテム不便問題
『赤・緑』がリリースされたゲームボーイという機種は、十字ボタンとA・Bボタン、スタート・セレクトボタンしかなかった。そのため、今あらためて振り返ると、操作面で不便な点があった。
例えば、アイテムを使うときにはいちいちリュックを開き、毎回選択する手順を踏まなければならない。自転車や釣り竿など、使用頻度が高いものでもそれは同じだ。これはなかなかに面倒だった。
しかし、次の『ポケットモンスター 金・銀』では、「べんりボタン」という機能が追加。ワンタッチで自転車に乗ったり釣り竿を使ったりすることができるようになった。その便利さには、思わず感動してしまったものである。
さらに初代では、アイテムは最大20種類しか持てず、自転車のような「たいせつなもの」も所有数に含まれていたというのも厄介だった。あっという間にリュックがいっぱいになってしまい、アイテムが拾えない……そんな事態に陥った人も多かったのではないだろうか。
■「ひでんマシン」の技が忘れられないという悲劇&「わざマシン」が複数個手に入らない
初代の不便なところといえば、「ひでんマシン」で覚えさせた技を忘れさせられないのもそうである。特に「いあいぎり」「フラッシュ」などは使い勝手が悪く、フシギバナやリザードンなどのポケモンに覚えさせてしまい、後悔したプレイヤーも多かったことだろう。
『金・銀』以降は、「ひでんわざ」を忘れさせることが可能になった。とはいえ、そのために専用のNPCのもとをわざわざ訪れなければならない。最新作『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、「ひでんわざ」をポケモンのステータス画面で簡単に忘れられるようになっている。
また、後のシリーズでは「わざマシン」が使い捨てではなく何度でも使用でき、『ポケットモンスターバイオレット・スカーレット』では、「わざマシン」を生成することも可能だ。
しかし、初代では「わざマシン」は一度使うと消えてしまう上、1つしか手に入らないものも多く、複数個入手可能なのは50種類中わずか12個。超強力な「ふぶき」「10まんボルト」などは1個しか手に入らないため、どのポケモンに覚えさせるか悩ましい問題だった。