■『地獄先生ぬ~べ~』速水もこみち
最後に取り上げるのは、原作:真倉翔さん、作画:岡野剛さんによる漫画『地獄先生ぬ~べ~』(集英社)の実写ドラマだ。この作品は、「鬼の手」を持つ小学校教師の鵺野鳴介が、妖怪や悪霊から児童を守るために戦うという内容になっている。
本作は学園ホラーものだが、同じ妖怪作品でも先に紹介した『ゲゲゲの鬼太郎』よりはマイルドでギャグ要素が強い。2014年に日本テレビ系で放送された実写ドラマでは、主人公の鵺野を丸山隆平さんが演じ、原作とは設定が変わって高校教師になっていた。
本作に登場する人外キャラといえば、鵺野のライバル的存在である玉藻京介。彼は実は人間でなく、高い妖力を持つ妖狐なのである。そんな玉藻を演じているのが速水もこみちさんなのだが、ドラマオリジナルの設定である家庭科教師で人気者という立ち位置がよく似合っている。もこみちさんといえば料理が得意で、テレビ番組でその腕前を振るう姿を見た覚えがある人も多いだろう。
またビジュアル面でいっても、イケメンで高身長だからこそ漫画の玉藻と同じような銀髪&長髪も違和感がなかった。作中でもいろんな仕草で生徒たちの注目の的となっていたが、特に面白かったのは、家庭科の授業でオリーブオイルを高い位置から注ぐシーンである。
これは朝の情報番組『ZIP!』(日本テレビ系)で彼が受け持っていた料理コーナー「MOCO’Sキッチン」でもおなじみのパフォーマンス。放送当時はかなり話題になっていたので、思わずクスリとさせられてしまった。こういった遊び心のある演出は同じテレビ局ならではのもので、知っている人からするとテンションが上がること間違いなしだ。
今回は、過去に実写作品で人外キャラを演じたイケメン俳優を紹介してきた。いずれも本来は人外の不気味な印象とは程遠いイメージだが、それぞれの持ち味を活かし魅力的な姿を見せてくれている。その普段とはまたちがった姿をぜひ一度チェックしてみてはいかがだろうか。