■そのあまりにも儚い散り際に、ファンも絶望…『FF7』エアリス
1997年に発売されたPlayStation用ソフト『FF7』は、シリーズ初の“3Dポリゴン”を導入した一作となっている。
世界観はもちろん、洗練されたバトルシステムや豊富な遊び要素など、シリーズ全体を通しても非常に人気の高い一作で、今もなおリメイク版が展開され続けている。
そんな本作を象徴するキャラクターの一人であり、その“退場”によってプレイヤーたちに大きな衝撃を与えたのが、ヒロインの一人として活躍するエアリスだ。
エアリスはミッドガル伍番街のスラムで“花売り”をしていた女性で、偶然にも主人公・クラウドと出会ったことで仲間となり、ともに戦っていくようになる。
清楚でおとなしく見える一方、ときには明るく大胆な言動を見せるなど、独特の魅力を持った女性で、クラウドはもちろん仲間たちともすぐさま打ち解けていた。
しかし、実は彼女は“古代種”と呼ばれる特殊な存在の末裔であり、劇中の怨敵・セフィロスが発動させようとしている“メテオ”を止められる、唯一の可能性を持った人物でもある。
物語中盤、エアリスは星を護る力・“ホーリー”を発動させるため、「忘らるる都」にて単身祈りを捧げていたのだが、そこにセフィロスの姿を模した敵が襲来。なんとかエアリスのもとに駆けつけたクラウドたちだったが、彼らの目の前でセフィロスの刀がエアリスを背中から貫き、串刺しにしてしまった。
彼女はクラウドらと言葉を交わすことすら許されず、そのまま死亡して湖へと水葬されてしまう。
あまりにあっけなく、そして壮絶な死にざまに当時は彼女の死を受け入れられないプレイヤーも多数存在し、“エアリスを生存させる方法がある”というデマまで飛び交うこととなった。
リメイク版での彼女ははたしてどうなっているのか……ぜひ自身の目で確かめてみてほしい。
冒険のなかで苦楽を共にしてきた仲間の“死”は、やはりプレイヤーたちに大きな衝撃を与える重要なイベントとなっている。たが、ある意味でその“死”は、劇中のキャラクターたちが前へと進む“覚悟”と“勇気”を与えるものとなっているのかもしれない。