2024年2月27日、ポケモンカードを手軽にコレクションできるアプリ『Pokemon Trading Card Game Pocket』が2024年内にリリースされることが発表された。
ポケモンカードは1996年に発売されたトレーディングカードで、老若男女問わず多くの人々が夢中になっている。世界中でカードをコレクションする人が多く、レアカードの価値は高まる一方。たとえば、2022年には、かつて『コロコロコミック』で企画された「ポケモンカードゲームイラストコンテスト」の優秀者に送られた世界に39枚しか存在しない幻のカード「ポケモンイラストレーター」に、eBayのインターネットオークションで7億円という驚愕の値がついたことが大きな話題となった。
そのような驚天動地な額とはいかないまでも、知らない人にとっては目玉が飛び出てしまうような超高額な値がつけられたカードもザラにあるポケカの世界。そこで今回は、中古市場価格で数十万〜数百万の値がついたレアカードたちをいくつか見ていこう。
■値上げの上限はくるのか…「リーリエSR(エクストラバトルの日 プロモパック)」
まずはアニメでも人気のある女性キャラ「リーリエ」が描かれたSR(スーパーレア)カード。これは、全国のポケモンカードジムで開催される対戦型イベント、「エクストラバトルの日」2019年開催時に配られたプロモパックに含まれていたカードだ。
プロモパックは大会優勝者とじゃんけん大会優勝者にのみ配られ、「アセロラ」「グズマ」「リーリエ」がランダムで封入されていた。入手の難しさもあって流通数はかなり少なく、特に「リーリエ」は2021年あたりまで100万円前後、2024年時点ではついに500万円前後の値が付くほどまでに上がった。
新品同様の綺麗さだと認められた“PSA10”は価値がさらに上がる。車が簡単に買えてしまうほどの高価格に驚くばかりだ。ちなみに「アセロラ」も高額で、300万円前後で推移している。
■ポケモンだいすきクラブ限定の激レア「ブラッキーGR」
ポケモンの中でも人気が高いキャラ・ブラッキー。これまでに数々のデザインが誕生しており、総じて値が付きやすい傾向があるが、「ブラッキーGR(グレート)」はその中でも高額な一枚だ。
これは、2010年頃の公式ファンクラブ「ポケモンだいすきクラブ」で、PCGアクションポイント7200APのスペシャルランクに到達した人のみが貰えた限定プロモカード。
ブラッキーの他に「エーフィGR」「エネルギーカード」も封入されていたが、イベント参加やバトル勝利など、ポイントを貯めるハードルがかなり高く入手は非常に困難だった。
そういった理由から「ブラッキーGR」の希少価値は高く、価格はこれまでに200万円以上を推移しており、美品であれば300万円を超えることもある。市場への流通数が少ないのでそこまで大きな暴落もなく、安定した高価格をキープしているカードだといえるだろう。
■旧裏面は値が付きやすい?タマムシ大学ハイパー博士試験「コイキング」
ポケカの裏面は2001年に世界共通デザインに変更されており、1996年から2001年までのデザインは「旧裏面(ファーストデザイン)」と呼ばれている。現在の大会で使用することはできないが、わずか5年間しか流通していなかったこともあり、コレクションとしての価値が高くなりやすい。
「タマムシ大学版コイキング」も旧裏面のカードの一つ。入手はなかなかにハードルが高く、1998年に小学館から発行された学習誌・小学生シリーズの中で行われた「タマムシ大学ハイパー博士試験」にて、上位の成績を取った1000名の「ポケモン学ハイパー博士」のみが受け取ることができた。
26年前の発行カードなうえに流通枚数も1000枚と少ないため、レア度は非常に高いと言える。価格相場も年々上がっており、2000年初期には100万円を切っていたが、2024年の現在は100万円台後半を推移している。
■価格高騰中!さいとうなおき氏による「ルチアSR」
プロモカード以外にも、プレミア価値が付くカードは多数存在する。特に値が上がりやすいのが、ポケモンカードイラストレーター・さいとうなおき氏が手がけた女子キャラのサポートカードだ。前述のリーリエもそうだが、さいとう氏の描く女子キャラはキュートで人気が高い。
価格が高騰したカードの一つに、2018年6月にリリースされた拡張パック「裂空のカリスマ」に封入されていた「ルチアSR」がある。「裂空のカリスマ」は、人気ポケモンの「レックウザGX」HR(ハイパーレア)も封入されていたことでより注目度が高くなり、売り切れが続出した拡張パックだ。
「裂空のカリスマ」はすでに絶版となっていて再録もないため、次第に価格が上がっていき、現在はPSA10で30~40万円前後と高価格帯を推移している。