■パズルのようなシビアさ『FF10』ユウナレスカ
ザコ敵も含めて、単純な攻撃では倒せない敵が多い『ファイナルファンタジーX』だが、ユウナレスカは特に印象的なボスだ。
第一形態ではカウンターでブライン、サイレス、スリプルと、地味に嫌らしい状態異常魔法を使ってくる。通常攻撃も妙にクリティカル率が高く、意外とダメージがかさんでいく印象だ。
そして、第二形態から初見殺しの本領発揮。「ヘルバイター」という、全員をゾンビ状態にする技を使い、ケアルラやリジェネで攻撃してくるのだ。ゾンビ化で回復魔法が弱点となっているので、同時期の敵と比べて、ダメージはかなり高い。召喚獣で凌ごうとしても、今度はその対策のためか、吸収を使ってくるので、こちらも相性が悪い。聖水などで、こまめにゾンビ状態を解除しながら戦うことになる。
そうして訪れる第三形態では、最大の初見殺しが待っている。第三形態になってすぐに「オーバーデス」というゾンビ以外100%即死する技を使ってくるのだ。つまり、ゾンビ状態を回復しすぎるのが、逆に罠となる。
なので、第三形態前に、あらかじめ「ヘルバイター」を受けてゾンビになっておく必要があり、それでもダメージ調整に失敗すると、強力なケアルガが襲ってくるという、シビアな戦いとなる。
事前に耐性を付ける場合も、完全ゾンビ防御や完全即死防御は、この時点では入手困難なので、こちらの場合も苦労することになるだろう。
数ある『ファイナルファンタジー』シリーズの中でも、初見で倒せたプレイヤーが少ないボスの上位に君臨するキャラではないだろうか。
初戦闘では全滅必至の、初見では攻略法も分からなかったボスを、『ファイナルファンタジー』シリーズより紹介した。プレイヤーにとってはやっかいすぎるボスたちだが、こういった敵がいることでバトルの奥深さや楽しさが感じられ、より『FF』が好きになるきっかけとなった人も少なくないのではないだろうか。