『愛しあってるかい!』に『はいすくーる落書』80年代後半に放送された“先生が主役”の大人気学園ドラマの画像
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 2024年春のスペシャルドラマで、『GTOリバイバル』が放送予定されている。もちろん、伝説の教師・鬼塚英吉役は反町隆史さんだ。1998年のドラマ放送から実に26年ぶりとあって、どのように描かれるのかが今から楽しみだ。

 筆者が少年時代だった1980年代にも、面白い学園ドラマが多かった。放送の翌日は学校でもドラマの話で持ちきりで、見逃すと話題に付いていけなかったりした。あんな先生がいたらいいなあと思った経験があるのは、筆者だけではないだろう。

 そこで、80年代後半に放送された“先生が主役の大人気学園ドラマ”を振り返ってみよう。

■ノリノリの高校生活が羨ましい! キョンキョンの可愛さと陣内孝則のテンションが最高にマッチ『愛しあってるかい!』

 まずは、1989年10月からスタートした『愛しあってるかい!』だ。主演の陣内孝則さんと、“キョンキョン”こと小泉今日子さん。原宿にある男子校と女子校を舞台に生徒や先生の恋愛が明るく展開されており、陣内さん演じる男子校の古文教師・日色一平の「愛しあってるか~い!」という掛け声が凄まじいテンションで盛り上げてくれる。

 まだ恋愛に奥手な時代だっただけに、こんな先生がいたら恥ずかしいけど最高だろうなと思ったものだ。そして、なんといっても女子高の英語教師・椎名吹雪役の小泉さんが魅力的だった。毎回、日色にビンタをお見舞いするのだが、椎名の勝気な性格が見事にマッチしていた。

 ほかにも柳葉敏郎さんやバービーボーイズの“KONTA”こと近藤敦さん、藤田朋子さんなど脇役陣も豪華。また、生徒役で出演していた和久井映見さんや田中律子さんも可愛らしく、そんな女子生徒たちを見守る先生役が小泉さんという配役もお見事といえるだろう。

「愛しあってるか~い!」「イエ~イ!」と続いて、キョンキョンが歌う主題歌「学園天国」がはじまるノリノリのオープニング、楽しそうな現場がよく分かるエンディングのNG集……どこをとっても面白く、こんな勢いのあるドラマをもう一度見てみたい。

 当時は中学生だったが、男女問わず筆者のクラスでは大人気だった。このドラマを見て、楽しそうな高校生活に憧れた学生は多かっただろう。

■不良生徒たちに体当たり…斉藤由貴の姿が感動を呼んだ『はいすくーる落書』

 1989年1月からスタートしたのが、斉藤由貴さん主演の『はいすくーる落書』だ。時代はまさに昭和から平成に移り変わるころで、中学生だった筆者はこのドラマにかなり影響を受けたものだった。

 昭和の不良といえばこんなヤツらだったな〜と思えるような生徒ばかりの京浜実業高校工業科に赴任してきたのが、斉藤さん演じる英語教師の諏訪いづみだ。彼女はとくに問題児の多い2年機械科の担任となる。

 授業は聞かない、ケンカはする、教室でタバコを吸う……など、もはやカオス状態。そんな問題児たちと真剣に向き合い、本気で怒り、ぶつかっていくいづみは次第に生徒たちと信頼関係を構築していく。

 でも、授業については最後までちゃんと聞いていなかったような気もするが……それでも、途中からかなりマシになっていくので、これも彼女がしっかりと生徒と向き合ってきたからだといえるだろう。とにかく感動を呼んだ作品で続編も面白かった。

 脇を固める先生役には、清水宏次朗さん、小林稔侍さん、稲川淳二さん、石倉三郎さんなど、こちらも豪華な面々だ。父親役の伊東四朗さんもコミカルで面白い。

 そして、なんといっても、不良たちが騒がしくしている中で始まる主題歌は、THE BLUE HEARTSの「TRAINーTRAIN」。ドラマと最高にマッチしていたな。

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